ESRBレイティング別対象ソフト一覧・AO (18歳未満提供禁止)

AOレイティングについて

エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会（ESRB）が定める「AO（18歳未満提供禁止）」は、ゲームソフトに対する年齢制限の一つです。このレイティングは、成人向けのコンテンツを含む作品に適用され、主に露骨な性表現が理由で指定されます。特に、暴力的な内容が著しいソフトも含まれており、これに該当する製品は非常に限られています。

AOレイティングの特徴

「AO」指定を受けたゲームは、CERO（日本のコンピュータエンターテインメントレーティング機構）のZレイティングと同等とされます。特に、2016年1月時点での例としては、極めて強い暴力表現が原因でAO区分に指定されたゲームが4タイトル存在しました。これに該当するのは『Thrill Kill』、『Riana Rouge』、『マンハント2』（Windows版）、および『Hatred』です。

「AO」レイティングを受けながら、犯罪行為を理由とせず、ギャンブル要素の強い作品が指定されたのも特筆すべき点です。例えば、『Peak Entertainment Casinos』はギャンブル性からAO区分に指定されています。また、『Gods Unchained』と『Striker Manager 3』は、ブロックチェーンを利用した賞金制度が実際の通貨を使ったギャンブルと見なされ、AO指定を受けました。

販売と流通の状況

各ゲームメーカー、特にマイクロソフト、任天堂、ソニー・コンピュータエンタテインメントなどは、AO区分ソフトの販売を原則として認めていません。そのため、流通の観点からも極めて不利な状況に置かれています。アメリカの大手小売店であるベスト・バイやウォルマートなども、AO指定のゲームは取り扱わない方針です。

さらに、ゲームプレイを配信するサービスであるTwitchも、AO区分にあるゲームの配信を禁止しています。このような背景により、AO区分のソフトはM（17歳以上対象）に比べて非常に少なく、家庭用ゲーム機向けにAO指定されたソフトは一切流通していません。その中でも、期間限定でAO区分に指定された『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』のような例はありますが、これは最初にM区分で販売されたため、厳密には現在のAO区分には該当しません。

審査の扱い

日本国内で発売されているゲームは、各タイトルにアルファベットでレイティングが記載されます。また、機種ごとに異なるレイティングが適用されることもあり、例えば『プリンス・オブ・ペルシャ ケンシノココロ』のように、同じタイトルでも複数のレーティングが付けられることがあります。

PC用のアダルトゲームについては、コンピュータソフトウェア倫理機構（ソフ倫）やコンテンツ・ソフト協同組合（CSA）により異なる審査が行われるため、CEROとは別の分類が適用されます。これにより、ゲームの性表現に関する基準がより明確に設定されています。

まとめ

総じて、AOレイティングを持つゲームは、限られた内容と特殊な流通状況を持つ、特異な存在です。現在のゲーム業界においてAO指定がどのように機能しているのか、またそれがいかに流通や販売に影響を及ぼすのかを理解することは、ゲームユーザーにとっても重要な知識となります。

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