F-02A

ドコモ STYLE series F-02A：洗練されたデザインと機能性を両立した防水携帯電話

富士通がNTTドコモ向けに開発したFOMA端末、F-02Aは、デザイン性を重視したSTYLEシリーズに属する防水対応の携帯電話です。同シリーズでは唯一の防水モデルであり、前機種であるF706iを継承しつつ、2軸折りたたみから一般的な折りたたみ型へとデザインを一新しました。スマートシリーズのF-04Aと多くの機能を共有する姉妹機でもあります。

主要な特徴

F-02Aの最大の特徴は、そのコンパクトなボディに搭載された高機能です。48mmというスリムな折りたたみ型筐体に、当時としては画期的な3.0インチフルワイドVGA液晶を搭載。鮮明で美しい映像表示を実現しました。この液晶は、富士通従来機種とは異なり、NECやパナソニック製の端末に多く採用されていた、480×854ドット、約26万2144色表示のタイプです。

サブディスプレイにも、2.0インチQVGA液晶（約26万2144色表示）を採用。日本国内で最大かつ最高の解像度を誇り、待ち受け画面やカレンダーなどを快適に確認することができました。さらに、ワンセグ、Felica、3.6Mbps FOMAハイスピードといった当時最新の機能も搭載し、利便性を高めています。

カメラ機能においては、前機種F706iと異なりインカメラを搭載している点が大きな違いです。しかし、GPS、GSMローミング、Bluetoothには非対応であり、iコンシェル、iウィジェット、iアプリオンラインにも対応していません。

4℃とのコラボレーションモデル

D505i以来となるコラボレーションモデルとして、ジュエリーブランド4℃との限定モデルも存在しました。本モデルには天然ダイヤモンドが本体に埋め込まれており、高級感あふれるデザインが特徴です。

発売と歴史

F-02Aは、2008年10月15日にTELEC、20日にはJATE、29日にはFCCの認証を取得し、同年11月5日にドコモから正式発表されました。他の多くの機種と同時に発表されたのち、同年12月18日に発売開始。2009年9月にはGold、Navy、Whiteの3色が追加され、カラーバリエーションの幅が広がりました。

ソフトウェア更新と不具合

発売後、いくつかの不具合が報告され、2009年2月10日にソフトウェア更新が行われました。この更新によって、文字入力時の再起動、メール返信時のエラー、背面ディスプレイの表示不良などが修正されました。

まとめ

F-02Aは、洗練されたデザインと充実した機能を両立させた、バランスの取れた機種と言えるでしょう。防水機能や高精細な液晶ディスプレイ、Felicaなどの便利な機能を搭載しながら、コンパクトなボディを実現した点は特筆に値します。4℃とのコラボレーションモデルの存在も、この機種の人気を象徴すると言えるでしょう。しかし、GPS非対応など、一部機能の制限も存在したことを理解する必要があります。F-04Aとの比較検討も興味深い点です。 F706iからの進化と、後の機種への影響も合わせて、当時のモバイル端末の歴史を紐解く上で重要な機種と言えるでしょう。

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