F-02C

ドコモ STYLE series F-02C：洗練されたデザインと高機能を両立したFOMA端末

富士通が開発し、NTTドコモから2010年冬春モデルとして発売されたFOMA端末「docomo STYLE series F-02C」。前機種であるF-03B（SMARTシリーズ）の後継機種として登場し、「薄型」「防水」「防塵」を兼ね備えたハイスペックモデルとして注目を集めました。単なる機能端末ではなく、ユーザーの感性を満たすデザイン性も重視した、洗練された端末と言えるでしょう。

デザインと機能性の融合：気分に合わせて変化する端末

F-02Cは、スリムなボディに防水機能（IPX5/IPX8）、防塵機能（IP5X）を搭載。さらに、端末の先端部分に装着する「フィーリングピース」を交換することで、デザインをカスタマイズできる点が大きな特徴です。フィーリングピースの交換によってイルミネーション表現も変化し、ユーザーは自分の好みに合わせて端末の外観を自由に楽しむことができます。

特に、人気ワイヤーバッグブランドANTEPRIMAとのコラボレーションモデル「ANTEPRIMA GOLD」は、フィーリングピースにジルコニアがあしらわれ、高級感あふれる仕上がりとなっています。オリジナルケースとワイヤーバッグストラップが付属するなど、コレクター心をくすぐる特別なモデルです。

ビジネス向けイメージの強かった前機種F-03Bとは異なり、F-02Cは一般ユーザーもターゲットに据え、待ち受け画面には可愛らしいデザインが多数用意されているなど、親しみやすい設計となっています。メインディスプレイ上部には温度・湿度センサーを搭載しており、それらの数値によって待ち受け画面のモチーフや色が変化する、遊び心のある機能も備えています。

グローバル対応も充実しており、GSMにも対応したWORLD WING、Bluetooth、GPS、国際GPSなど、STYLEシリーズとしては高度な通信機能を備えています。

高性能カメラで美しい瞬間を捉える

F-02Cは、STYLEシリーズでありながら、1220万画素の高性能カメラを搭載。これは、PRIMEシリーズと同等の画素数で、高画質な写真撮影が可能です。「Exmor for mobile」CMOSセンサーと「Milbeaut Mobile」画像処理エンジンにより、ノイズを抑えたクリアな画像を実現しています。静止画だけでなく、フルハイビジョン動画やスローモーション動画の撮影にも対応しています。

さらに、「クイック撮影モード」による高速起動（0.5秒）、7枚の連写からベストショットを自動選択する機能、美肌補正や瞳強調機能など、利便性を高める機能も充実しています。

その他の機能とアプリ

ワンセグ放送の視聴・録画予約機能、ブルーレイ画像の持ち出し機能も搭載。富士通と東芝による合弁会社（当時）の設立を機に、東芝の液晶テレビ「REGZA」の技術が一部反映されています（ただし「REGZAケータイ」とは呼ばれていません）。

ワンプッシュオープンボタンも搭載されており、片手での操作性を高めています。dマーケットなどを通じて、様々なアプリケーションをダウンロードすることも可能です。

沿革と関連機種

2010年11月8日に開発発表、同年11月27日に発売開始されました。同時期に発売された他の機種（F-01C、F-03Cなど）と共に、2010年冬春モデルのラインアップを彩りました。F-01CはPRIMEシリーズ、F-09DはANTEPRIMAとのコラボレーションモデルとして、ARROWSシリーズに位置づけられています。

まとめ

F-02Cは、デザイン性と高機能性を両立させた、魅力的なFOMA端末でした。カスタマイズ可能なフィーリングピース、高性能カメラ、充実の機能により、ユーザーは個性を表現しながら快適なモバイルライフを楽しむことができたと言えるでしょう。現在では既に販売終了していますが、当時の先進的な技術とデザインは、今もなお高く評価されています。

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