F661i

ムーバ F661i

Mova F661iは、富士通（現：富士通コネクテッドテクノロジーズ）が製造し、NTTドコモから発売された携帯電話端末です。この機種は、ドコモのmovaシリーズとしては初めてGPS機能を搭載したことで知られています。

概要

GPS機能付き携帯電話は、au（KDDI）が2001年12月に先行していましたが、ドコモではこのF661iが初のGPS搭載機となりました。「GPSボタン」を長押しすることで、ユーザーは自身の位置情報を確認することができました。しかし、この機種は600番台の型番が示すように、試作的な要素が強く、iアプリには対応していませんでした。また、カメラも搭載されておらず、スペック的には21Xシリーズと同程度でした。

デザインは2002年夏モデルのF504iやF251iに近いものでしたが、サブディスプレイは搭載されていませんでした。アンテナは、F504iSではヒンジ部分にありましたが、F251iまでの折りたたみ式端末と同様に先端部に配置され、固定式で10色に光るという特徴がありました。

F661i発売後も、ドコモはGPS機能付き携帯電話に対しては消極的な姿勢を崩さず、「EZナビウォーク」などでGPSを積極的に活用したauとは対照的でした。movaシリーズでGPSを搭載した機種は、このF661iと、同じ富士通製のF505iGPSのみでした。ドコモでGPS機能付き携帯電話が普及するのは、2007年春モデルのFOMA904iシリーズ以降のことになります。

不具合

ドコモのiモード携帯電話として初めてGPSを搭載したF661iでしたが、発売日に不具合が発覚し、その後1ヶ月間販売が中止されました。不具合の内容は、ASP方式のサービスを利用してパソコンやiモード端末でF661iの位置情報を定期的に確認しようとすると、約20分間GPSによる測位ができなくなる、または電話の着信ができなくなるというものでした。ソフトウェアの改善によってこの不具合は解消され、5月20日に販売が再開されました。ソフトウェア更新前に端末を購入したユーザーに対しては、無償交換が行われました。

歴史

2003年3月27日：ドコモから発表。
2003年4月22日：発売開始。しかし、不具合発生により直後に販売中止。
2003年5月20日：販売再開。
2012年3月31日：movaサービス終了に伴い、使用は終了。

関連項目

F504i
F505iGPS
F211i
F251i

外部リンク

* F661i 富士通

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