FAES (ベネズエラ警察)

ベネズエラの特殊行動部隊（Fuerzas de Acciones Especiales, FAES）は、ベネズエラ国家警察に所属する特殊部隊です。その強硬な手法から「ベネズエラのゲシュタポ」と揶揄されることもあります。

概要

FAESは、デル・パブロ国民解放作戦における警察の過剰な死傷者発生を教訓に、2016年に設立されました。主な任務は、対ギャング、対誘拐、対麻薬カルテル作戦、警察犬の運用など多岐にわたります。さらに、反体制派によるテロや国家転覆行為の鎮圧も重要な任務としています。組織は10の部門に分かれています。

政治的虐殺への関与

FAESは、作戦遂行中に無抵抗のターゲットを不当に拘束したり、「超法規的処刑」を行うなど、ベネズエラの治安部隊の中でも特に暴力的な活動を行っているとされています。国際的な人権団体からも、その活動は強く非難されています。

2017年5月から11月の間、FAESはカラカスで治安部隊が起こした403件の殺人事件のうち、124件（31％）に関与しました。この数字は、警察による殺害全体の62％に相当します。これらの事件は、「ロバカチョス」などのギャング掃討を目的として行われたとされていますが、目撃者や被害者の親族からは、FAESが犯罪者と疑わしき者を区別なく殺害しているという証言が多数寄せられています。

2018年1月31日には、反体制派の代表であるフアン・グアイドの妻を尋問し、邸宅を占拠する事件も発生しました。2019年2月10日には、アメリカ合衆国からの人道支援を阻止する目的で、コロンビアの国境に700人ものFAES隊員が派遣されました。これらの行動は、FAESが政治的な目的のために利用されていることを示唆しています。

装備

FAESは、以下の様々な武器を装備しています。
グロック17
ベレッタM92
ベレッタPx4
H&K MP5
AK-103
FN FAL
M16、M4カービン
ポンプ式ショットガン

これらの装備は、FAESが高度な戦闘能力を有していることを示しています。

関連項目

ニコラス・マドゥロ
死の部隊

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