FS-1500型フリゲート

FS-1500型フリゲート

FS-1500型フリゲートは、ドイツの優れた造船技術によって設計された軽フリゲートであり、主に輸出市場に向けて開発された艦艇です。この艦船は、コロンビア海軍ではアルミランテ・パディーヤ級、マレーシア海軍ではカスツーリ級として運用されています。

概要

FS-1500型は、ドイツのブローム・ウント・フォス（B+V）社とホヴァルツヴェルケ＝ドイツ造船（HDW）社が共同で開発したもので、軽フリゲートやコルベットの性能を持ち合わせています。この艦は、B+V社の特徴であるMEKO型フリゲートシリーズに基づいた中央船楼型の船体を使用しており、モジュール設計が取り入れられていますが、オリジナルのMEKOコンセプトに厳密には従わず、小型艦としての特性に最適化された設計がなされています。

この艦船は、特に対潜能力に力点が置かれており、2,000トン級の艦艇としては相当な規模の強力なソナーシステムを搭載しています。対潜戦においては、標準的な短魚雷発射管に加え、カスツーリ級の艦には対潜ロケット砲も装備されています。これにより、浅い海域での効果的な対潜作戦が可能となっています。また、エグゾセ艦対艦ミサイルを搭載することで、小型艦でありながら強力な対水上攻撃能力を持つことも特徴です。

防空性能

ただし、防空能力については艦のサイズに見合ったものであり、近接防空用の携帯式防空ミサイルと主砲に限られています。この点に関しては、より大型の艦船に比べると限界がありますが、必要な範囲での防空能力は確保されています。

C4Iシステム

カスツーリ級に搭載されているC4Iシステムは簡素化されているものの、双方向データリンクのリンク Yに対応しており、同海軍内の艦艇間での標準的なデータ通信が可能です。これにより、情報の共有と迅速な作戦行動への対応が容易になります。

近代化改装

2009年にはカスツーリ級が大規模な近代化を受け、エグゾセのミサイルシステムがMM40 block 2に更新されました。また、近接防空能力を高めるために副砲がボフォースMk.2 57mm単装速射砲に交換され、戦闘情報システムもSEWACO IVから最新のTACTICOSシステムに切り替えられています。

さらに、2012年以降、アルミランテ・パディーヤ級もタレス・グループによる近代化改修を受けており、戦闘情報システムがカスツーリ級と同等のTACTICOSに更新されました。他にも低空警戒・対水上レーダーがSMART-S Mk2に、火器管制レーダーがSTING-EO Mk.2に換装され、エンジンもMTU M-93ディーゼルに更新されています。加えて、MIRADOR電子光学式多目的センサー、Virgileレーダー電子戦支援システム、TERMA SKSW DL-12Tデコイシステム、新型通信システムが新たに装備されています。

結論

FS-1500型フリゲートは、その異なる特性と対応力により、輸出先での運用に適した艦艇として広く支持されています。特に対潜戦能力に優れた設計は、多くの海軍にとって魅力的な要素となっています。

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