IbisBrowser

ibisBrowser（アイビスブラウザ）とは

ibisBrowserは、株式会社アイビスが開発・提供していたフルブラウザです。2020年9月30日をもって全てのサービスが終了しましたが、かつては携帯電話（フィーチャーフォン）やWindows Mobile端末向けに複数のバージョンが提供されていました。以下に、サービス提供時の情報をもとに各バージョンの詳細をまとめます。

ibisBrowserの種類

ibisBrowserには、主に以下のバージョンが存在しました。

ibisBrowser (通常版)：2005年6月にβ版がリリースされた無料版。FOMA90Xi、70Xiシリーズに対応。画面中央にマウスポインタが現れ、スクロール時は表示領域全体が移動する仕様でした。2006年8月上旬に提供終了。
ibisBrowserDX (デラックス版)：2005年11月リリースの高速・高機能版。100KBアプリ。月額315円または年額3000円の有料アプリで、クレジットカード、ちょコム、おサイフケータイ（Edy決済）、WebMoney、Y!コンテンツストアでの支払いが可能でした。有料契約前は1日5ページまで無料で利用可能。タブ切替、iモードブラウザとの連携、GPS機能、ショートカット機能などを搭載。メガiアプリ、500Kバイトアプリ、300Kバイトアプリ対応機種で利用可能。また、有料ユーザーはNBバージョン（実験的機能搭載版）も利用可能でしたが、動作不安定のリスクがありました。
ibisBrowserLT (ライト版)：2006年8月10日リリースの軽量版。30KBアプリ。月額315円または年額3000円の有料アプリ。FOMA90Xi、70Xiシリーズに対応。ibisBrowserDXが100KBアプリのため、7シリーズでも利用できることを目指してリリースされました。有料契約前は1日10ページまで無料のお試しモードがありました。当初は無料版として提供されていましたが、後に有料化されました。中継サーバーの機能停止により、時折利用不能になることがありました。
ibisBrowser7：JavaScriptに対応し、iウィジェット対応端末で使用可能。2010年6月7日にβ版がリリースされ、同年12月8日にはdマーケット版もリリースされましたが、dマーケットアプリストアの終了に伴い、提供が終了しました。

各キャリア・プラットフォーム版

au版：2007年3月26日にauのオープンアプリプレイヤー対応機種向けにibisBrowserDXがリリースされました。
WILLCOM版：2007年6月20日にWILLCOMのJavaアプリ対応機種向けにibisBrowserDXがリリースされました。
Windows Mobile版：2007年10月30日にWindows Mobile Standard向け、同年11月20日にProfessional向けのibisBrowserDXがリリースされました。SoftBank X シリーズのWindows Mobile端末、WILLCOMのW-ZERO3シリーズ・WILLCOM 03、EMOBILEのEMONSTER、EM・ONEに対応。
ソフトバンクモバイル版：2009年4月1日にSoftBank 3G向けにibisBrowserDXがリリースされました。

サービス終了

au版とWILLCOM版は2016年11月30日午前10時に、ソフトバンクモバイル版は2016年10月31日午前10時にサービスを終了しました。そして、2020年9月30日には、全てのバージョンがサービスを終了しました。

その他の特徴

パケット定額制対応：FOMA版はiアプリ形式のフルブラウザであるため、パケ・ホーダイフルでなくても、パケ・ホーダイで通信料が定額となりました。
NBバージョン：ibisBrowserDXの有料契約者は、新機能を実験的に搭載したNBバージョンを利用できましたが、動作の不安定さが懸念されました。

まとめ

ibisBrowserは、多様な機種やプラットフォームに対応したブラウザとして、かつて多くのユーザーに利用されていました。特に、ibisBrowserDXは高機能なブラウザとして、ibisBrowserLTは軽量版として、それぞれ異なるニーズに応えていました。サービスは終了しましたが、当時のモバイルブラウザ市場において、一定の存在感を示したブラウザでした。

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