Intel Extreme Graphics

インテル エクストリーム グラフィックスとは

インテル エクストリーム グラフィックスは、インテルが開発したグラフィックアクセラレーターです。これは単体GPUとしてではなく、インテルのチップセット（主にノースブリッジ）に統合される形で提供されました。主に、コストを抑えたり、消費電力を減らしたりする必要がある、グラフィック性能をあまり必要としない安価なコンピュータのオンボードグラフィックスとして利用されました。

歴史

インテル エクストリーム グラフィックスは、インテルが最初に開発したグラフィックコントローラであるIntel Graphics Technology (IGT)の後継として登場しました。最初に搭載されたのはチップセットIntel 830で、その後も機能拡張を重ねながら、様々なチップセットに採用されました。インテル 915以降のグラフィックス機能は、Intel Extreme Graphicsの後継であるIntel Graphics Media Accelerator (GMA) シリーズに引き継がれています。

製品ファミリー

Intel 830 ファミリー

Intel 830は、インテルのMobile Pentium III-Mプラットフォーム向けのチップセットです。Intel 815に搭載されていたIGTコアをベースとしていますが、グラフィックスコアの動作クロックが133MHzから166MHzに引き上げられ、2Dグラフィックスエンジンは256ビットに、3Dグラフィックスエンジンは32ビットに拡張されるなど、性能向上が図られました。しかし、ハードウェアT&Lは搭載されず、DirectX 6.1世代にとどまっています。ビデオメモリには、メインメモリの一部を共有するUnified Memory Architectureが採用され、新たにDVMT (Dynamic Video Memory Technology)によって、アプリケーションの要求に応じて動的にビデオメモリが割り当てられるようになりました。最大48MBのビデオメモリをメインメモリと共有します。

Intel 845 ファミリー

Intel 845は、インテルのPentium 4向けチップセットです。コアクロックをIntel 830Mの166MHzから200MHzに引き上げるなど、3D性能の向上が行われました。インテルは、Pentium 4との組み合わせにより、NVIDIAの単体GPUであるGeForce2 MX 200を上回る性能であるとアナウンスしました。しかし、コアはハードウェアT&Lに対応せずDirectX 6.1世代のままであり、3D性能に対する評価は高くありませんでした。一方で、32ビットカラーへの対応など、より近代的な仕様となっています。最大64MBのビデオメモリをメインメモリと共有します。

Intel 855 ファミリー

Intel 855は、インテルのPentium M向けチップセットです。Intel Extreme Graphics 2コアを採用し、コアクロックは855GMで200MHz、852GMEでは266MHzに引き上げられました。メモリ利用効率の向上や省電力化などの改良も加えられています。

Intel 865 ファミリー

Intel 865は、インテルのPentium 4向けチップセットです。Intel Extreme Graphics 2コアを採用した製品で、Intel Extreme Graphicsを採用した最後のチップセットファミリーです。

関連項目

インテル チップセット
Intel 752 (IGT) - 前身製品
Intel 810
Intel 815
Intel GMA - 後継製品
Integrated Graphics Processor
* AMD 690 チップセットシリーズ

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