J.T.スノー

ジャック・トーマス・スノー：華麗なる守備と勝負強さで魅せた名一塁手

ジャック・トーマス・スノー（Jack Thomas Snow, 1968年2月26日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロングビーチ出身の元プロ野球選手。一塁手として活躍し、その卓越した守備力と勝負強い打撃で多くのファンを魅了しました。父は元NFLのスター選手ジャック・スノーというスポーツ一家に育ちました。

プロ入りとヤンキース時代

ロス・アラミトス高校時代には、後に再びチームメイトとなるロブ・ネンと共にプレー。アリゾナ大学在学中の1989年、MLBドラフトでニューヨーク・ヤンキースから5巡目（全体127位）で指名され、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。

1992年9月20日、カンザスシティ・ロイヤルズ戦で念願のメジャーデビューを果たします。

エンゼルス時代

1992年12月6日、ジム・アボットとのトレードでカリフォルニア・エンゼルスへ移籍。ここから、スノー選手の才能が開花します。

移籍1年目の1993年にはレギュラーに定着し、開幕戦でメジャー初本塁打を放つなど、4月には打率.343、6本塁打と好調なスタートを切りました。シーズンを通しては、マイナー降格も経験しましたが、打率.241、16本塁打、57打点の成績を残しました。

1995年には打率.289、24本塁打、102打点と大活躍。チームは地区優勝まであと一歩でしたが、シアトル・マリナーズとのワンゲーム・プレイオフで敗れ、9年ぶりの地区優勝を逃しました。しかし、この活躍が認められ、初のゴールドグラブ賞を受賞しました。その後も1996年まで2年連続でゴールドグラブ賞を獲得し、守備の名手としての地位を確立しました。

ジャイアンツ時代

1996年11月26日、トレードでサンフランシスコ・ジャイアンツへ移籍。新天地で、スノー選手は更なる輝きを放ちます。

1997年には打率.281、28本塁打、104打点、96四球を記録し、チームの8年ぶりの地区優勝に大きく貢献。その貢献が評価され、チーム内で最も大きな影響を与えた人物に贈られる「ウィリー・マック賞」を受賞しました。

2000年には新球場パシフィック・ベル・パークが開場。スノー選手は19本塁打、96打点を記録し、チームは3年ぶりの地区優勝を果たしました。ニューヨーク・メッツとのディビジョンシリーズでは、同点3点本塁打を放つなど、勝負強さも見せつけました。

2002年には、チームはワイルドカードからポストシーズンを勝ち上がり、13年ぶりのリーグ優勝。古巣エンゼルスとのワールドシリーズでは、第1戦で本塁打を放つなど打率.407と活躍しましたが、チームは惜しくも敗れました。

ジャイアンツでは、ベテランとして若手にアドバイスを送るなど、チームを支える精神的な支柱としても貢献しました。

以後

2006年にはボストン・レッドソックスと契約しましたが、結果を残せず解雇。2008年には古巣ジャイアンツと契約し、現役引退。

引退後は、ジャイアンツでスペシャルアシスタントを務め、チームに貢献しました。

ジャック・トーマス・スノーは、卓越した守備力と勝負強い打撃で、多くのファンに感動を与えた名選手として、その名は野球史に刻まれています。

プレースタイル

卓越した守備範囲と正確なスローイングを兼ね備え、ゴールドグラブ賞を6度受賞した名手。打撃では勝負強く、得点圏打率が高かった。

人物

温厚な人柄で、チームメイトからの信頼も厚かった。また、ファンサービスにも熱心で、多くのファンに愛された。

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