JAXA相模原キャンパス

JAXA相模原キャンパスについて

JAXA相模原キャンパスは、神奈川県相模原市中央区に位置する、宇宙航空研究開発機構（JAXA）の研究施設です。このキャンパスは、JAXAの中でも特に宇宙科学研究所（ISAS）の中核施設として機能しており、しばしばISASそのものを指して「相模原キャンパス」と呼ぶことがあります。

歴史

1989年4月、相模原キャンパスはISASの中核拠点として開設されました。それまでISASの拠点は東京大学駒場地区キャンパスにありましたが、相模原キャンパスの開設により、研究活動が大きく発展しました。キャンパスの真向かいには、国立映画アーカイブ相模原分館と相模原市立博物館があります。

施設

キャンパス内には、研究・管理棟、研究センター、特殊実験棟など、宇宙科学研究に必要な様々な施設が設置されています。月・惑星探査プログラムグループの研究拠点や、宇宙教育センターもこのキャンパス内にあります。

主な施設

研究・管理棟: 各研究室や実験室が集まる場所です。
研究センター棟: 大型計算機室や深宇宙管制室があり、人工衛星や宇宙探査機の運用管制を行います。臼田宇宙空間観測所や内之浦宇宙空間観測所と連携して地上管制局としての役割を果たしています。
飛翔体環境試験棟: 磁気シールド室、スペースチェンバー、クリーンルームなどを備え、宇宙環境を模擬した試験を行います。
構造機能試験棟: ロケットや衛星の強度試験、ペイロードフェアリングの機能試験などを行います。
先端宇宙科学実験棟: 各種風洞、スペース・プラズマ実験施設、宇宙放射線実験設備など、最先端の宇宙科学実験を行います。
風洞実験棟: 空気源設備、遷音速風洞、超音速風洞などを備え、航空宇宙機の空力特性を研究します。
総合研究棟: 月・惑星探査プログラムグループの実験施設、惑星物質試料受け入れ設備、宇宙教育センターなどがあります。
宇宙探査実験棟: 宇宙探査技術の研究開発と、地上応用を目指す実験を行います。
宇宙科学探査交流棟: 一般見学が可能な施設で、ロケットや探査機の模型、研究開発で使用された資料などが展示されています。JAXAさがみはら文庫も併設されています。
研究員宿泊棟: 国内外の研究者のための宿泊施設です。

研究・教育活動

相模原キャンパスでは、大学院教育などの教育活動も行われており、全国の大学との共同利用機関として研究活動も展開しています。また、世界各国の研究者を受け入れ、国際的な宇宙科学研究の拠点となっています。

展示施設

かつては研究・管理棟1階ロビーに「宇宙研展示室」がありましたが、2018年2月に宇宙科学探査交流棟がオープンしたため、展示機能はこちらに移されました。交流棟では、実物のロケットや探査機の模型、研究資料などが展示されており、宇宙科学への理解を深めることができます。

また、キャンパスの屋外には、M-V[[ロケット]]実機模型とM-3SII[[ロケット]]原寸模型が展示されています。

地域との連携

相模原市立博物館と連携して企画展を開催しており、はやぶさ2が小惑星リュウグウから持ち帰ったサンプルを一般公開するなど、地域社会への貢献も積極的に行っています。

参考文献

相模原キャンパス JAXA
相模原キャンパス ISAS
宇宙科学探査交流棟
ISASニュース 1989年1月号（No.094）特集：相模原キャンパスを歩く (PDF)

関連項目

宇宙科学研究所（ISAS）
東京大学駒場地区キャンパス
宇宙航空研究開発機構（JAXA）
惑星物質試料受け入れ設備
キャンプ淵野辺
イトカワ

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