JIS X 4051

JIS X 4051（日本語文書の組版方法）

JIS X 4051は、日本語の文書を美しく、読みやすく組版するための基準を定めたJIS規格です。従来の名称は「日本語文書の行組版方法」でした。

この規格は、単に文字を並べるだけでなく、印刷物として完成された品質を保つために、文字の配置、行間、段落、禁則処理、ルビの振り方など、細部にわたるルールを規定しています。

特徴

JIS X 4051は、以下の様な特徴を持っています。

詳細な規定: 行や段落の配置、禁則処理、ルビ処理など、縦書きと横書きそれぞれの場合における細かなルールを規定。
文字クラスの分類: JIS X 0213の各文字を文字クラスごとに分類し、その使用方法を明確化。
幅広い対象者: 印刷会社だけでなく、一般の文書作成者にも必要な情報を提供。
最新版: 2004年に改正されたJIS X 4051:2004が最新版。
国際的な影響: W3Cの技術ノート「日本語組版処理の要件」は、JIS X 4051を基に作成。

内容

JIS X 4051では、以下の項目について詳細な規定が設けられています。

行組版処理: 行内での文字の配置、行送りや字詰めの方法。
約物の使用法: 括弧類、中点類、句読点などの使用方法（例：始め括弧類、終わり括弧類、中点類、句点類は半角、区切り約物は全角）。
禁則処理: 行頭禁則（句読点が行頭に来ることの禁止）、行末禁則（括弧類が行末に来ることの禁止）、分離禁止処理。
連数字の配置法: 連続した数字の配置方法。
和欧文混植処理: 和文と欧文の間隔の調整。
縦中横処理: 縦書きの中で横書きの数字や記号を配置する方法。
囲み[[文字]]処理: 囲み[[文字]]の処理方法。
結合文字処理: 結合文字の処理方法。
具体字形処理: 具体的な文字の字形に関する処理。
ルビ処理: ルビの位置、分割方法など。
添え字処理: 上付き[[文字]]、下付き文字の処理。
圏点処理: 圏点の処理。
下線・傍線・抹消線処理: 各線の処理。
割注処理: 割注の処理。
段落整形処理: 字下げ、字上げの処理。
そろえ等の処理: 中央揃えなどの処理。
行の調整処理: 複数行にわたる場合の文字の振り分け。
段落末尾処理: 段落最終行の処理。
タブ処理: タブ揃えの処理。
漢文処理: 漢文における訓点や送り仮名などの処理。


また、行組版モデルとして、文字組版属性（括弧類の幅、文字クラス間の空き量）、行の構成アルゴリズムなどが規定されています。

ページ構成に関しては、用紙サイズ、ガイドマーク、綴じ方向、ページ番号、ノンブル処理、柱処理などが規定されています。

その他、改丁・改ページ、見出し、箇条書き、注記、図・写真、表組みなど、様々な要素に関する規定が含まれています。

行送り方向の組版規則

行送り処理に関する規定も含まれています。

文字クラス

文字は種類ごとに分類され、それぞれの文字クラスにおける使用方法が定義されています。

脚注

詳細な情報や参考文献は、必要に応じて脚注として記載されます。

関連項目

JIS X 0213非漢字一覧

外部リンク

日本産業標準調査会データベース検索 X4051: 最新の規格票を閲覧できます。
日本規格協会データベース検索: 最新の規格票を購入できます。

JIS X 4051は、美しい日本語文書を作成するための重要な指針です。この規格を理解し、適切に適用することで、より質の高い文書を作成することができます。

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