JWP認定タッグ王座

JWP認定タッグ王座とは

JWP認定タッグ王座（ジェー・ダブリュー・ピーにんていタッグおうざ）は、かつて存在した女子プロレス団体、JWP女子プロレスによって管理・認定されていたタッグチームのチャンピオンシップです。この王座は、団体の設立初期からタッグ戦線の頂点を示すタイトルとして位置づけられ、数多くの名タッグチームがそのベルトを巡って激闘を繰り広げました。

創設とその歩み

この王座の歴史は、1992年8月9日に遡ります。JWP女子プロレスが後楽園ホールで開催した記念すべき大会において、初代王者を決定するためのトーナメントが開催されました。激しい予選を勝ち抜いたタッグチームの中から、キューティー鈴木と尾崎魔弓のコンビが見事に優勝を果たし、初代JWP認定タッグ王者としてその名を刻みました。これが、長きにわたる王座の歴史の第一歩となりました。

複数王座との連携と統一

王座の歴史において特筆すべきは、他のタッグ王座との連携や統一が度々行われた点です。

2008年8月3日、再び後楽園ホールで行われた大会で、初代デイリースポーツ認定女子タッグ王座を決定するトーナメントが実施されました。このトーナメントで優勝した春山香代子と倉垣翼のタッグチームは、当時保持していたJWP認定タッグ王座と合わせて二つのベルトを同時に保持する「タッグ二冠王者」となりました。この出来事以降、特別な事情がない限り、JWP認定タッグ王座とデイリースポーツ認定女子タッグ王座の防衛戦は同時に行われることが慣例となりました。

さらに2009年12月13日、ラゾーナ川崎プラザソルでの大会では、タッグ二冠王者であった日向あずみと輝優優のチームが、当時アイスリボンが管理していたインターナショナルリボンタッグ王座の王者であった米山香織とさくらえみのペアとの間で、文字通りの王座統一戦を行いました。この注目の一戦を制した日向・輝組は、史上初の「タッグ三冠王者」という栄誉ある称号を獲得しました。しかし、その快挙からわずか二週間後の12月27日、日向あずみが現役を引退したことに伴い、保持していたインターナショナルリボンタッグ王座を返上。これにより、王座は再びJWP認定タッグとデイリースポーツ認定女子タッグによる二冠体制に戻りました。

王座の統一は一度だけにとどまりませんでした。2011年11月13日、東京キネマ倶楽部で行われた大会では、再びタッグ王座の統一戦が組まれました。当時のタッグ二冠王者であった春山香代子と倉垣翼のコンビが、TLW世界女子タッグ王座を保持していた米山香織とヘイリー・ヘイトレッドのタッグチームと対戦。この試合に勝利した米山・ヘイトレッド組が、二度目となるタッグ三冠王者として歴史に名を刻みました。しかし、この三冠体制も長くは続かず、約二ヶ月後の2012年1月7日、米山・ヘイトレッド組が保持していたタッグ三冠王座を返上したため、王座は再びタッグ二冠へと戻る形となりました。

王座の終焉

永きにわたりJWP女子プロレスのタッグ戦線を牽引し、数々の名勝負やタッグチームの栄光を映し出してきたJWP認定タッグ王座でしたが、団体の歴史と共にその終焉を迎えることになります。2017年4月2日、JWP女子プロレスが団体としての活動を停止したことを受け、王座の管理・認定を行っていたJWPプロデュースは、団体の活動停止後も形式上は王座を管理することになりましたが、新たな王者の認定や試合での使用は行われませんでした。これにより、JWP認定タッグ王座はその役割を終え、「封印」されることとなり、栄光ある歴史に幕を下ろしました。

JWP認定タッグ王座は、JWP女子プロレスの歴史の中で、多くの強豪タッグチームによって争われ、その存在は団体と共に歩んだ証として、女子プロレス史の一頁に深く刻まれています。

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