KEIRINグランプリ'93

KEIRINグランプリ'93：激闘の記録

1993年12月30日、立川競輪場を舞台に、KEIRINグランプリ'93が開催されました。この年のグランプリは、前年優勝の吉岡稔真と、地元オールスター競輪で悲願のGI初制覇を成し遂げた神山雄一郎との対決が、大きな注目を集めました。さらに、高木隆弘や海田和裕といった若手選手がGI優勝をひっさげて初出場を果たし、俵信之も全てのGI決勝に進出するという安定した成績で出場を決めました。優勝賞金は3560万円でした。

レース展開

レースは、高木-鈴木-滝澤、神山-俵、海田-松本、吉岡-井上の四分戦でスタートしました。打鐘後、海田-松本が先頭に立ち、その後ろでは南関ラインが崩れ、高木-滝澤の並びとなります。最終ホームで吉岡-井上のラインが一気にカマし、最終バックで吉岡が先頭に立ちました。2センターでは、吉岡-井上-松本-(内)海田・(外)高木-滝澤という並びになります。最終4コーナーで高木が仕掛け、その勢いに乗った滝澤が吉岡と高木の間を割ってゴール寸前で捉え、劇的な勝利を飾りました。

競走結果

優勝: 滝澤正光
2着: 吉岡稔真
3着: 高木隆弘

配当金額

(具体的な配当金額は情報に記載されていませんでした。)

エピソード

このグランプリは、当時地上波中継の実況を担当していた福井豊治氏が最後に担当したKEIRINグランプリとなりました。福井氏は翌1994年に逝去されました。

グランプリ単体の売上は、82億6129万9500円と、目標の70億円を大幅に突破しました。シリーズ三日間の売上は、177億2184万5200円に達し、競輪ファンからの注目度の高さが伺えます。

レース後、滝澤選手は激しいガッツポーズを見せましたが、2着の吉岡選手との着差は僅差であり、写真判定に時間を要しました。また、表彰式後には上半身裸でウイニングランを行うという、当時の競輪界では珍しいパフォーマンスを披露しました。この行動は、7年後のKEIRINグランプリ2000で優勝した児玉広志選手にも引き継がれました。

滝澤選手にとって、このグランプリ制覇は最後の特別競輪制覇となりました。このレースは、競輪ファンにとって記憶に残る名勝負として、今も語り継がれています。

その他

KEIRINグランプリは、その年の競輪界を代表する選手たちが集結する、最高峰のレースです。
立川競輪場のウェブサイトでは、過去のKEIRINグランプリの動画が配信されています(立川競輪場で開催されたレースのみ)。

参考資料:
* 立川競輪WebサイトのKEIRINグランプリ優勝者一覧

この解説が、KEIRINグランプリ'93の熱狂と興奮を少しでも伝えることができれば幸いです。

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