MLBオールスターゲーム最優秀選手賞

MLBオールスターゲーム最優秀選手賞（The Major League Baseball All-Star Game Most Valuable Player）は、メジャーリーグベースボール（MLB）のオールスターゲームにおいて、最も傑出した活躍を見せた選手に贈られる賞です。

この賞は1962年に、著名なスポーツライターであるアーク・ワードを記念して「アーク・ワード・メモリアル・アワード（Arch Ward Memorial Award）」として創設されました。その後、1970年に「コミッショナーズ・トロフィー」へと名称が変更されましたが、1985年には再び「アーク・ワード・メモリアル・アワード」に戻されました。

2002年7月5日に、伝説的な打者テッド・ウィリアムズが逝去したことを受け、同年のオールスターゲームから彼の功績を称え、賞の名称は「テッド・ウィリアムズ最優秀選手（Ted Williams Most Valuable Player）」へと改められました。2002年のMLBオールスターゲームは延長戦の末に引き分けに終わったため、MVPの受賞者は選出されませんでした。したがって、「テッド・ウィリアムズ最優秀選手」としての最初の受賞者は、2003年のオールスターゲームで活躍したギャレット・アンダーソンとなりました。

2013年のオールスターゲーム終了時点での統計では、ナショナルリーグの選手が延べ28回、アメリカンリーグの選手が延べ25回、この賞を受賞しています。球団別の受賞回数を見ると、ボルチモア・オリオールズとサンフランシスコ・ジャイアンツがそれぞれ6回で最多となっています。次いで、シンシナティ・レッズとロサンゼルス・ドジャースがそれぞれ5回の受賞を記録しています。

複数回受賞している選手は、ウィリー・メイズ（1963年、1968年）、スティーブ・ガービー（1974年、1978年）、ゲイリー・カーター（1981年、1984年）、カル・リプケン・ジュニア（1991年、2001年）、マイク・トラウト（2014年、2015年）の5名です。

1975年のMLBオールスターゲームでは、ビル・マドロックとジョン・マトラックの2選手が共同でMVPを受賞するという珍しいケースがありました。また、敗退したリーグからの選出は、ブルックス・ロビンソン（1966年）とカール・ヤストレムスキー（1970年）の2例のみです。

野球界では、親子や兄弟でこの賞を受賞した例も存在します。ケン・グリフィー・シニアとケン・グリフィー・ジュニアは親子で、ロベルト・アロマーとサンディー・アロマー・ジュニアは兄弟でそれぞれ受賞しています。

参考情報：

All-Star MVPs - Major League Baseball
Post-Season World Series MVP Awards & All-Star Game MVP Award Winners - Baseball-Reference

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