MacOS Sonoma

macOS Sonomaについて

macOS Sonomaは、Appleが開発・提供するMacintoshコンピュータ向けの最新オペレーティングシステムです。バージョンナンバーは14で、macOS Venturaの後継として、2023年6月5日のWWDC2023で発表されました。名称は、カリフォルニア州のワイン産地であるソノマ郡に由来します。このOSは、オープンソースの部分がGitHubで公開されており、The Open Groupによって正式なUNIXとしても認定されています。

リリースと開発

最初の開発者向けバージョンは発表日と同日にリリースされ、一般向けのパブリックベータ版は2023年7月11日に公開されました。このOSは、従来のmacOSと同様に、高度な技術と使いやすさを兼ね備えています。

macOS Sonomaの新機能

macOS Sonomaは、特に生産性と創造性を向上させるための多くの新機能を搭載しています。以下に主な変更点を紹介します。

ウィジェットの進化

• - ウィジェットは通知センター内だけでなく、デスクトップ上のどこにでも配置可能になりました。
• - ウィジェットピッカーはiPadOS 17と同様に刷新されました。
• - iPhoneウィジェットの利用が可能になり、同一Apple IDでログインし、同じWi-Fiネットワークに接続することで、iPhoneのウィジェットをMacで利用できます。

インターフェースの変更

• - ロック画面はiOSやiPadOSと同様のデザインになり、日付と時刻が表示されるようになりました。
• - 電源ボタンのアイコンがコンテキストメニューに変わりました。
• - アプリアイコンとSpotlight検索バーは、より丸みを帯びたデザインに変更されました。

ビデオ会議の機能強化

• - ビデオ会議アプリでは、画面共有の上に発表者のウェブカメラ映像をオーバーレイ表示できるようになりました。

Safariの進化

• - ブラウジング・プロファイル機能が導入され、ブックマーク、拡張機能、Cookieを個別に設定し、プライベート用と仕事用を分けることができます。
• - パスワード共有機能により、複数のユーザーが同じウェブサイトのパスワードコレクションにアクセスし、必要に応じて更新できます。
• - 「ウェブアプリ」機能により、任意のウェブサイトをDockに追加し、簡素化されたSafariインターフェースで開くことができます。この機能は、ウェブサイト開発者による追加作業を必要としない点で、プログレッシブ・ウェブ・アプリとは異なります。

メッセージアプリの改善

• - より正確な検索フィルターが導入され、連絡先名と検索用語を組み合わせて特定の会話を検索できます。
• - キャッチアップ機能により、会話の最初の未読メッセージに素早く移動できます。
• - iMessageステッカーの選択インターフェースが改善されました。

FaceTimeのアップデート

• - iOS 17で追加された着信音がMacにも導入されました。

その他の機能

• - 時計アプリに複数のタイマー機能が追加されました。
• - キーボードの自動修正とインライン予測の精度が、デバイス上の機械学習モデルによって向上しました。
• - Apple TVアプリのインターフェースが変更され、トップバーの代わりにサイドバーが採用されました。
• - ゲームモードが導入され、ゲームのパフォーマンスを最適化するためにCPUとGPUのリソースが割り当てられます。
• - スローモーションスクリーンセーバーが追加され、ログインするとデスクトップの壁紙として表示されます。
• - 通知パネルやロック画面などのアニメーションがスムーズになりました。
• - プッシュ通知のサウンドが、[トライトーン]からiOS 17と同様の[リバウンド]に変更されました。

ゲーム機能の強化

AppleはmacOS Sonomaと同時に、WindowsゲームをmacOSに移植するための開発者向けツールを発表しました。Game Porting Toolkitは、Wineをベースに開発され、WindowsのAPIコールをmacOSのAPIに変換することで、開発者がWindowsゲームをMac上で実行できるようにします。このツールにより、多くのDirectX 12ゲームがMacでプレイ可能になります。
また、Appleは、シェーダーをMetalグラフィックスAPIに変換するMetal Shader Converterもリリースしました。

削除された機能

• - メール.appの古いプラグイン機能が削除されました。
• - PostScriptとEncapsulated PostScriptファイルの変換機能がシステムレベルで削除されました（macOS Venturaではプレビュー.appから削除済み）。

システム要件

macOS Sonomaは、AppleシリコンまたはIntel Xeon-W 第8世代 Coffee Lake/Amber Lake以降を搭載したMacをサポートしています。2017年以前のMacの多くはサポート対象外となり、2019年のiMacのみがApple T2チップを搭載していない中でサポートされています。

対応機種

• - iMac (2019年以降)
• - iMac Pro (2017年)
• - MacBook Air (2018年以降)
• - MacBook Pro (2018年以降)
• - Mac mini (2018年以降)
• - Mac Pro (2019年以降)
• - Mac Studio (全モデル)

Ars Technicaの分析によると、2016年と2017年のMacに対するアップデートのサポート期間は平均6年間で、2009年から2015年にリリースされたIntel Macの7〜8年よりも短くなっています。

バージョン履歴

macOS Sonomaのアップデートに関する詳細は、公式情報を参照してください。

関連情報

• - iOS 17
• - iPadOS 17
• - tvOS 17
• - watchOS 10

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