Mk 44 ブッシュマスター II

Mk 44 ブッシュマスター IIについて

Mk 44 ブッシュマスター IIは、アライアント・テックシステムズ（ATK）社によって設計された30mm口径のチェーンガンです。この武器は、先代のM242 ブッシュマスターを基にしており、より大きな30×173mm弾に対応するように開発されています。さらに、約70%の部品がM242と共通しており、熟練した操作性を持っています。

構造と機能

この砲は二方向から弾薬の供給が可能で、異なる種類の弾薬を迅速に切り替えることができます。基本的な弾薬は30×173mm弾ですが、一部のコンポーネントを改良することで、30×170mm弾にも対応可能です。これは運用の多様性を増すための重要な要素です。

XM813

ブッシュマスターIIを基にした派生型のXM813は、特に車両に搭載するために設計されました。俯仰角の急な変更時の動作不良を防ぐため、供給機構は二つの150発弾倉方式に改良され、より肉厚な銃身が採用されています。これにより、ABM弾を使用することも可能となりました。XM813はさまざまな条件下で高い信頼性を証明しており、2013年には3ヶ月の運用中に平均故障間隔が4万発を達成しました。

運用の履歴

車載型

最初にブッシュマスターIIはノルウェー陸軍向けのCV9030歩兵戦闘車に採用され、1995年から本格的に引き渡しが行われました。この砲はスイスやシンガポール、さらには中華民国やポーランドの軍にも導入されています。アメリカ海兵隊向けのEFV両用戦闘車でも採用が予定されましたが、最終的には開発中止となりました。

艦載型

アメリカ海軍は、ブッシュマスターIIを様々な艦船や戦闘モジュールに搭載しています。サン・アントニオ級ドック型輸送揚陸艦やズムウォルト級ミサイル駆逐艦では、自衛用や対水上戦闘のために使用されています。また、イギリス海軍もDS30M Mk.2にこの砲を採用しており、流行の多様な軍艦での活躍が見込まれています。

機上型

アメリカ空軍では、ブッシュマスターIIがAC-130Uガンシップにおいて、GAU-12 25mmガトリング砲やボフォース40mm機関砲の代替として採用されています。これにより、より効率的な火力支援が可能となっています。

登場作品

小説『ゼロの迎撃』では、ブッシュマスターIIが改造された機構として登場し、北朝鮮の特殊部隊による攻撃が描かれています。これにより、一般の人々にもこの武器の存在が知られるようになりました。

まとめ

Mk 44 ブッシュマスター IIは、その設計の柔軟性と技術革新によって多様な作戦に対応できる現代の主要な武器の一つとなっています。その活躍は、陸海空の各軍で確認されており、今後も様々な戦術において重要な役割を果たすと考えられています。

もう一度検索