NECプラットフォームズ

NECプラットフォームズ株式会社：歴史と事業展開

NECプラットフォームズ株式会社は、NECグループの中核を担う企業として、企業向けの通信機器や情報システム、そしてPOSシステムなどを幅広く手掛けています。その歴史は長く、幾度かの合併や社名変更を経て、現在の規模と事業内容に至っています。

創業から日通工時代へ

1918年の設立以来、日本電話工業株式会社、日本通信工業株式会社と社名を変更しながら、通信機器分野で着実に成長を遂げました。1987年には一般的に知られていた「日通工株式会社」に社名を変更。この時代には、全国放送のテレビCMを放映するなど、積極的にブランド認知度向上に努めていました。

NECグループの一員として

1999年にはNECグループとの関係を強め、2001年にはNECインフロンティア株式会社へと社名変更。NECグループ傘下での事業展開を本格化させました。その後も、NECアクセステクニカ、NECインフロンティア東北、NECコンピュータテクノなどの企業を吸収合併し、事業領域を拡大。2014年には現在の社名であるNECプラットフォームズ株式会社へと改称しました。

事業所の拡充と再編

NECプラットフォームズ株式会社は、東京都千代田区に本社機能を置きつつ、神奈川県川崎市高津区に登記上の本店を置いています。川崎事業所は、旧日通工本社であり、現在も主要な拠点として機能しています。また、吸収合併や事業譲受を通じて、静岡県掛川市、山梨県甲府市、宮城県白石市、茨城県筑西市、山形県米沢市、愛媛県松山市の各地に事業所を展開。さらに、NECエンジニアリング、NECネットワークプロダクツ、山梨日本電気を統合したことにより、岩手県一関市、福島県福島市、栃木県那須塩原市、山梨県大月市にも事業所を構えていました。しかし、2018年には業績不振を理由に一関事業所と茨城事業所の閉鎖を発表。事業環境の変化に対応するため、事業所の再編も進めています。2024年にはPOS事業を日本みらいキャピタルへ譲渡することが発表され、白石事業所もこれに伴い譲渡されることになりました。

主要製品と顧客

NECプラットフォームズ株式会社は、企業向けの幅広い製品を提供しています。主な製品としては、ネットワーク機器、キーテレフォン、POSシステム、業務用通信機器などが挙げられます。特にPOSシステムにおいては、旧日通工時代から培ってきたノウハウと、NECグループの技術力を融合させることで、高いシェアを獲得しています。コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ガソリンスタンドなど、多様な業種の顧客に製品を提供しています。NTTドコモ向け端末の開発実績もあり、通信機器分野でも存在感を示しています。家庭用ルータのAtermシリーズなども手掛けています。

今後の展開

NECプラットフォームズ株式会社は、今後も企業向け通信機器や情報システム分野で、技術開発と事業拡大を継続していくと予想されます。しかし、市場の競争激化や技術革新への対応は喫緊の課題であり、柔軟な事業戦略と経営判断が求められています。POS事業の譲渡は、事業ポートフォリオの最適化の一環として、今後の成長戦略の転換点となるでしょう。

スポーツ活動

静岡日本電気時代から続く女子ソフトボールチーム「NECプラットフォームズレッドファルコンズ」は、JDリーグに所属し、活発な活動を続けています。

もう一度検索