Nemo (ファイルマネージャ)

Nemoは、Linux MintオペレーティングシステムのCinnamonデスクトップ環境において、標準のファイルマネージャとして採用されています。その起源は、GNOMEのファイルマネージャであるNautilusに遡ります。Nemoは、かつてNautilusから削除された多くの機能を再び導入し、ユーザーの利便性を向上させることを目指しています。

歴史

Nemoの最初のバージョンである1.0.0は、2012年7月にCinnamonユーザーインターフェースのバージョン1.6と共にリリースされました。その後、同年11月にはバージョン1.1.2が公開されました。Nemoの開発は、Linux Mintの開発者たちが、Nautilusのバージョン3.6を「災厄」と見なしたことがきっかけです。彼らはNautilus v3.4をフォークし、新たなファイルマネージャを開発しました。

プロジェクト名の「Nemo」は、開発者であるGwendal Le Bihan氏が、ジュール・ヴェルヌの小説に登場する有名なキャラクター、ノーチラス号のネモ船長に敬意を表して命名しました。

機能

Nemo v1.0.0は、以下のような特徴的な機能を備えています。

Nautilus 3.4の全機能と、Nautilus 3.6で失われた機能の復元（デスクトップアイコン表示、コンパクトビューなど）
ターミナル内でのファイル操作機能（Nemo自体に統合）
ルート権限でのファイル操作機能（Nemoに統合）
ファイル操作の進捗表示（コピーや移動時に、パーセンテージやウィンドウタイトル、ウィンドウリストで進捗状況を確認可能）
独自のGTKブックマーク管理機能
フル操作オプション（戻る、進む、上へ、更新）
パス入力とパンくずリストの切り替え機能
その他多数の設定オプション

これらの機能により、Nemoはユーザーにとって非常に使いやすいファイルマネージャとなっています。

関連項目

以下に、関連するファイルマネージャやその他のソフトウェアを示します。

ファイル - GNOMEのファイルマネージャ（Nautilusの後継）
Konqueror - KDEのWebブラウザ兼ファイルマネージャ
Thunar - Xfceのファイルマネージャ
Dolphin - KDEのファイルマネージャ
PCMan - LXDEのファイルマネージャ
ROX-Filer - ROX-Desktop環境で使用されるファイルマネージャ（JWM、FVWM、IceWMと併用されることが多い）
ファイルマネージャの比較 - さまざまなファイルマネージャを比較検討するための資料

脚注

特にありません。

外部リンク

nemo - GitHub - 公式リポジトリ - Nemoのソースコードが公開されているGitHubリポジトリ。
* Introducing Nemo (2012) - Nemoが発表された際の公式ブログ記事。

これらの情報から、NemoがLinux Mint環境において重要な役割を果たし、ユーザーフレンドリーなファイル管理を提供していることが理解できます。

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