OPTICAL SUNRISE

『スペクトラム2 OPTICAL SUNRISE』は、1980年3月5日にビクター音楽産業から発売されたスペクトラムのセカンドアルバムです。前作『SPECTRUM』の最終曲の末尾部分が、本作の冒頭に挿入されており、途切れることなく楽曲がスタートするという、前作からの流れを汲んだ構成が特徴的です。この手法は、次作『SECOND NAVIGATION』まで踏襲されることになります。

アルバム収録曲は、全てベストアルバム『スペクトラム伝説』と『GOLDEN☆BEST スペクトラム』に収録されています。『スペクトラム伝説』では、一部の楽曲が別バージョンや別編集で収録されていますが、『GOLDEN☆BEST スペクトラム』では、前作との繋がり部分がカットされた以外は、本作とほぼ同一の内容となっています。

収録曲

1. モーション (MOTION)
2. F・L・Y
3. 侍S
4. イン・ザ・スペース (IN THE SPACE)
5. ミーチャン GOING TO THE HOIKUEN
6. ソング (SONG)
7. サンライズ (SUNRISE)
8. イン・ザ・スペース (Single Version)
9. アクトショー (Live)
10. サンライズ (Single Version)

曲解説

モーション (MOTION)
新田一郎と西慎嗣によるユニゾンが印象的な楽曲です。桑田佳祐が手掛けた歌詞は、フルコーラスでわずか10行と短いですが、イントロや間奏が長く、楽曲全体の魅力を引き立てています。新田一郎による、トロンボーンとトランペットのマウスピースを組み合わせた楽器から奏でられるハイノートは、非常に特徴的です。また、キックボクサーのロブ・カーマンが日本での入場曲に使用したことでも知られています。

F・L・Y
シングルとしても発売された楽曲です。作詞を担当したMaboは、篠塚満由美のペンネームです。

侍S
スペクトラムを代表するインストゥルメンタルナンバーです。ライブでは、メンバーそれぞれのソロパートが披露され、会場を盛り上げます。

イン・ザ・スペース (IN THE SPACE)
スペクトラムにとって2枚目のシングルとして発売され、ヒットを記録した楽曲です。テクニクスのコンポーネントステレオ『THE SPACE』のテレビCMに使用されました。新田一郎のソロアルバム『スペース・アンリミテッド』は、この曲の別テイクを元に制作されました。また、『THE SPACE』発売時には、販促アルバムとして、スペクトラムのベスト曲5曲とシンセサイザーアレンジ曲5曲を収録した『THE SPACE』（非売品）が付属しました。

ミーチャン GOING TO THE HOIKUEN
フリューゲルホルンの柔らかな音色と、曲中に挿入されるミーチャンとメンバーの会話が特徴的な楽曲です。ミーチャンとは、当時所属していたアミューズの大里洋吉社長の娘のことです。解散コンサート時には小学生でしたが、リミックス盤では高校生になっていました。この曲は、多くのテレビ番組やラジオ番組のオープニングテーマ曲として使用されました。

ソング (SONG)

サンライズ (SUNRISE)
プロレスラー、スタン・ハンセンの全日本プロレス参戦時の入場テーマ曲として使用されたことで知られる楽曲です。現在でも、バラエティ番組などで乱闘シーンのBGMとして使用されることがあります。2015年1月21日に放送されたテレビ番組『水曜日のダウンタウン』では、テレビ番組でよく使われるBGMランキングで1位を獲得しました。また、高校野球の応援曲としても使用されることがあります。アルバムバージョンとシングルバージョンでは、曲の構成が異なっており、スタン・ハンセンが使用したのはアルバムバージョンです。

イン・ザ・スペース (Single Version)
アルバムバージョンとは、イントロの長さ、間奏のブラス演奏、最後の歌詞、フェードアウトのタイミングが異なります。

アクトショー (Live)
「イン・ザ・スペース」のB面として収録されたライブ音源です。1979年9月12日にビクター第一スタジオで行われたライブの模様を収録しています。スタジオバージョンと比較して、イントロやAメロが短く、Aメロの歌詞の一部が省略されています。エンディングのボーカルや演奏もスタジオバージョンとは異なります。

サンライズ (Single Version)
* アルバムバージョンと比較して、大幅に短く編集されています。

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