Osaka Metro南港ポートタウン線

南港ポートタウン線について

南港ポートタウン線（なんこうポートタウンせん）は、大阪府大阪市住之江区に位置するコスモスクエア駅から住之江公園駅を結ぶ、自動案内軌条式の旅客輸送システム（AGT）です。愛称として「ニュートラム」として親しまれ、路線記号は「P」となっています。路線カラーは、海と空をイメージした水色（セルリアンブルー）です。

概要

この路線は1981年3月16日に開業しました。最初に住之江公園駅から中ふ頭駅までが開通し、南港の新しい住宅団地やフェリーターミナルへのアクセスを提供することを目的としています。神戸新交通ポートアイランド線に次いで、日本で2番目に本格的に導入されたAGT路線でもあります。公的交通機関としては、AGT路線のなかでも初めての試みであり、2008年まで公営交通の中では唯一のAGT路線でした。

南港ポートタウン線はOsaka Metroによって運営されており、運賃体系も地下鉄と一体化されています。このため、両端駅であるコスモスクエア駅と住之江公園駅では、近隣の地下鉄路線と改札内で乗り換えが可能です。利用者にとって非常に便利な交通手段となっています。

すべての駅には開業時からホームドアが設置されており、1面2線の島式ホームを有しています。停車時は、進行方向により右側の扉が開く形式となっており安全に配慮されています。また、駅構内の表示板では、開業当初から「ニュートラム」の表記が一貫して使用されていますが、地下鉄の乗り換え案内では2014年から「ニュートラム南港ポートタウン線にお乗り換えです」と表記が変更されていました。その後、Osaka Metroに移行する際に元の表記に戻されています。

一部の駅では、開業当初から利用されている反転フラップ式の発着案内表示機が使われており、1997年に導入されたLED表示機に変更された駅もあります。2012年からは、全駅でカラーLED式の発着案内表示機に統一されています。

路線データ

• - 管轄・路線距離：全長7.9 km
• - 駅数：10駅（起終点駅含む）
• - 電気方式：三相交流 600 V・60 Hz（側方接触式・三線剛体架線方式）
• - 最大勾配：本線25 ‰、車庫線70 ‰
• - 最高速度：55km/h

この路線には、トレードセンター前駅と中ふ頭駅間の0.7 kmなど、さまざまな区間が含まれています。また、全線が複線区間となっており、利便性を高めています。

運行形態

日中には約6分間隔で列車が運行されており、特に住之江でのボートレース開催時や、南港のイベントに合わせて増発されることがあります。臨時ダイヤも設定されており、運行に合わせてスケジュールが振り分けられます。無人自動運転による効率的な運行が特徴ですが、開業当初は乗務員が添乗して監視を行っていました。1991年からは無人自動運転が開始され、その後、全列車で無人運転が実施されています。

車両

現在使用されているのは200系車両で、2016年から運行が開始されました。また、過去には100系と100A系も使用されていました。

歴史

南港ポートタウン線は、当初大阪市内中心部と南港ポートタウンを結ぶバス路線に頼っていましたが、居住人口の増加を受けて鉄道に代わる新交通システムとしてAGTが採用されることとなりました。1977年に新潟鉄工所が中心となって開発したNTSシステムが採用され、1997年には大阪港トランスポートシステム（OTS）のテクノポート線との相互直通運転が開始されました。

詳細な運行歴史や、イベントに合わせた臨時ダイヤの導入など、利用者への付加価値が常に考慮されて運営されています。南港ポートタウン線は、地域の発展と共に進化し続けており、住民の重要な交通手段となっています。

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