P503i

デジタル・ムーバ P503i HYPER

デジタル・ムーバ P503i HYPER（ムーバ・ピー ごー まる さん アイ ハイパー）は、松下通信工業（現[パナソニック モバイルコミュニケーションズ]]）が製造し、NTTドコモから発売された第二世代携帯電話][[端末です。

概要

P503i HYPERは、F503iと共に、iアプリに対応した最初の機種として発売されました。松下製の50Xシリーズとしては初のカラー液晶を搭載し、着信メロディは16和音に対応したPCM音源を採用しています。iアプリの保存件数は7件で、最大50件保存できるF503iに比べると少ないものの、赤外線通信機能「Ir-Kiss」を搭載しており、IrMC（Ver 1.1）に準拠した機器（PDAやPCなど）との間で、電話帳、スケジュール、フリーメモ、メールのやり取りが可能でした。

P503i同士であれば、個人情報メモ、自作着信メロディ、待受画像、ブックマークの送受信も行うことができました。内蔵ゲームとして、「ダンスダンスレボリューション」「テトリス」「モグラー」がプリインストールされており、本格的な自作着信メロディが作成できる「サウンドミキサー」機能も搭載されていました。松下の50Xシリーズとしては、最後のストレート型端末となりました。

不具合

P503i HYPERは、発売後に複数の不具合が相次いで発生しました。

2001年2月8日: Webブラウザにおける画像の縮小表示機能に不具合が発覚しました。特定の条件下で作成されたウェブサイトにアクセスすると、電源が落ち、アドレスデータだけでなく、保存されていたiアプリやメール、iメロディなどが削除されるという深刻な問題が発生しました。この問題を受けて、ドコモは販売済みの23万台を回収し、一時的に販売を停止しました。
2001年4月2日: 特定の条件下でiアプリがダウンロードできないという不具合が、iモード向けサービスを提供しているギガフロップスが主催するiアプリ開発者向けメーリングリスト「JavaHz」で報告されました。
2001年7月10日: 同一基地局下で一定時間が経過すると、着信できる状態と着信できない状態が一定間隔で切り替わるという不具合が明らかになりました。この問題は、充電器を接続している場合は発生しないことが分かり、特定の機体番号を持つ端末でのみ発生しました。この不具合を受けて、ドコモは再び販売を一時停止しました。

歴史

2000年8月3日: [テレコムエンジニアリングセンター]による技術基準適合証明を取得 (技術基準適合証明番号WAA0095100～0095104)。
2000年8月24日: TELECによる技術基準適合証明を取得 (技術基準適合証明番号WAA0095540～0095634)。
2000年9月13日: TELECによる技術基準適合証明の工事設計認証を取得 (工事設計認証番号WAA0087)。
2000年9月19日: 電気通信端末機器審査協会による技術基準適合認定の設計認証を取得 (設計認証番号A00-0965JP、J00-0262)。
2001年1月18日: F503iと共にドコモから発表。
2001年1月26日: F503iと共に発売。
2001年2月9日: iモード画像表示の不具合がドコモから発表され、販売を一時停止。
2001年3月7日: TELECによる技術基準適合証明の工事設計認証を取得 (工事設計認証番号WAA0110)。
2001年7月10日: 着信機能の不具合がドコモから発表され、販売を一時停止。
2012年3月31日: movaサービス終了に伴い、使用が終了。

関連項目

P503iS
P209i
P210i
C408P - 同時期に発売されたau向けのストレート型端末。
J-P51 - 翌年に登場したJ-フォン（現・ソフトバンク）向けのストレート型端末。

外部リンク

NTTドコモ、iアプリ対応の「F503i」「P503i」を26日発売 - ケータイWatch 2001年1月18日
ケータイ新製品SHOW CASE NTTドコモ P503i - ケータイ Watch 2001年1月29日
P503i に不具合，ドコモが23万台回収 - +D Mobile ITmedia 2001年2月9日
P503iで不具合---4月に作成したiアプリがダウンロード不能に - nikkei BPnet 日経BPnet 2001年4月2日
* ケータイ Watch - ケータイWatch 2001年7月10日

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