PRIDE (今井美樹の曲)

今井美樹のシングル『PRIDE』

今井美樹の「PRIDE」は1996年11月4日にリリースされた彼女の12枚目のシングルです。この楽曲は、フォーライフ・レコード（現・フォーライフミュージックエンタテイメント）から発売され、作詞・作曲は後に彼女の夫となる布袋寅泰が手掛けています。彼は元BOØWYやCOMPLEXのメンバーでもあり、この楽曲でのプロデュースは彼の大きな成功を示すものとなりました。

ドラマ主題歌としての成功

この曲はフジテレビ系ドラマ『ドク』の主題歌として知られ、今井美樹にとっての代表作となるだけでなく、彼女の最大のヒット曲です。今井自身もこの楽曲に対して特別な思い入れを持ち、ライブパフォーマンスでも頻繁に取り上げられています。

布袋寅泰はこの楽曲において、作詞・作曲・編曲、さらにはギター演奏を担当しており、彼のプロデュースした楽曲の中でも特に大きなヒットを叩き出しました。2006年の第57回NHK紅白歌合戦では、この「PRIDE」のパフォーマンスを披露し、夫婦での共演が大きな話題となりました。特に、このイベントへの布袋の出演は、彼が過去にBOØWYやソロ活動で紅白出場を辞退していた経歴を考えると、注目を集めました。

歌詞と内容

「PRIDE」で探求されているテーマは、恋愛における女性の誇りです。歌詞では、恋をした女性が「今は恋人を愛することが私のプライド」と考えながら生きていく姿が描かれています。このような内容はOLなどの若い女性層に大変人気を博し、カラオケでも頻繁に歌われる定番の楽曲となりました。発売されたのが11月ということもあり、1996年度の集計期間は短かったものの、翌1997年度のオリコンカラオケリクエストチャートでは長い間上位にランクインしました。

また、他の楽曲「PIECE OF MY WISH」と並び、時を超えて愛される楽曲として定着しています。「PRIDE」自体は同名のアルバムにも収録されており、こちらもミリオンセラーに至りました。

チャートの成績と影響

「PRIDE」は、ドラマ主題歌としては久々のヒットとなり、初動売上は前作の約2倍に達しました。『ドク』の高視聴率と相まって、最終的には160万枚以上の売上を見せる大ヒット曲となりました。発売から約1ヶ月間、チャートの上位に留まり続け、ドラマの放送が終盤に差し掛かった12月下旬には再度チャート1位を獲得しました。

批評と評価

オリコンウィークリーのインタビューで有名作詞家の秋元康は、「今井美樹の『PRIDE』」について触れ、彼女が作り出した歌詞に驚きを隠しきれませんでした。彼は特に、詞にしっかりとした構成が存在し、アーティストが詞を作ることの重要性を示すものであったと評しています。

レパートリーとカヴァー

「PRIDE」にはいくつかのカヴァーも存在し、稲垣潤一や岩崎宏美、エリック・マーティンなど、多くのアーティストがそれぞれのアルバムに収録しています。これにより、この楽曲の普遍的な魅力がさらに広がっています。

今井美樹の「PRIDE」は、音楽シーンのみならず、多くの人々の心に深く刻まれた名曲として、今後も愛され続けることでしょう。

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