PSジャパン

PSジャパン株式会社について

PSジャパン株式会社（ピーエスジャパン）は、旭化成ケミカルズと出光興産が共同で出資して設立された合成樹脂メーカーです。この会社は、主にポリスチレン樹脂の製造と販売を行っています。日本の汎用ポリスチレン樹脂メーカーとしては、このPSジャパンのほかに、東洋スチレン（デンカ・新日鉄住金化学・ダイセルの3社合弁）やDICの3社が集まっているのが現状です。特に、2009年秋に三井化学と住友化学が共同出資した日本ポリスチレンが市場から撤退したため、PSジャパンは日本のポリスチレン市場において重要なプレーヤーとなりました。

沿革

その歴史は1957年に遡ります。この年、旭化成はダウ・ケミカルの技術協力のもとで、また三菱グループはモンサント社の協力を受けながら、それぞれポリスチレン樹脂の製造を開始しました。1968年には、出光石油化学（現在の出光興産）が独自の技術でポリスチレン樹脂の製造を始めました。

1998年10月には、旭化成と三菱化学の共同出資により「エー・アンド・エム・スチレン株式会社」、通称A&Mスチレンが設立され、ポリスチレン樹脂の販売が開始されました。翌1999年10月からは、このA&Mスチレンがポリスチレン樹脂の製造・研究開発に着手します。この進展を受けて、2003年4月にはA&Mスチレンと出光石油化学のポリスチレン事業が統合され、会社名がPSジャパンに改名されました。

その後、出資比率が旭化成ケミカルズ45%、三菱化学と出光興産が22.5%ずつとなりました。2004年6月にはDICとの事業統合についての基本合意がなされますが、2005年4月に公正取引委員会からの指摘を受けてこの統合は断念されました。さらに2009年10月には、三菱化学が保有していた株式を旭化成ケミカルズと出光興産が買い取り、現在の出資比率は旭化成ケミカルズ62.07%、出光興産37.93%となりました。

事業所

PSジャパンの本社は、東京都文京区に位置し、愛知や千葉、岡山などに複数の工場や研究開発拠点を持っています。その具体的な所在地は以下の通りです。

• - 本社: 東京都文京区小石川1-4-1
• - 千葉工場: 千葉県袖ケ浦市中袖5-1（旭化成千葉工場内）
• - 市原工場: 千葉県市原市姉崎海岸1-1（出光興産千葉工場内）
• - 四日市工場: 三重県四日市市東邦町1（三菱化学四日市事業所内）
• - 水島工場: 岡山県倉敷市潮通3-13（旭化成水島支社内）
• - 研究開発部: 神奈川県川崎市川崎区夜光1-3-1（旭化成川崎支社内）
• - 関西支店: 大阪府大阪市北区中之島3-3-23 中之島ダイビル30階

製品ラインアップ

PSジャパンの主な製品には、汎用ポリスチレン樹脂と特殊用途ポリスチレン樹脂があります。特殊用途の樹脂には、透明性、耐熱性、耐薬品性、制電性といった特性を持つ製品が含まれています。

以上のように、PSジャパンは合成樹脂業界において重要な役割を果たしており、その製品はさまざまな分野で活用されています。今後もさらなる技術革新と発展が期待される企業です。

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