Plone

Ploneは、Zopeアプリケーションサーバーを基盤とする、自由でオープンソースのコンテンツ管理システム（CMS）です。ウェブサイト、ブログ、オンラインストア、組織内ウェブサイトなど、幅広い用途に対応します。さらに、文書管理システムやグループウェアとしても利用できる柔軟性が特徴です。

Ploneの強み

柔軟性と適応性: 多様なワークフローに対応し、ビジネスニーズに合わせたカスタマイズが可能です。
高度なセキュリティ: 標準規格に準拠した堅牢なセキュリティを提供します。
拡張性: アドオンや独自の機能を追加することで、システムを拡張できます。
高いユーザビリティ: 直感的なインターフェースにより、技術に詳しくないユーザーでも容易に利用できます。

ライセンスと開発

PloneはGNU General Public License（GPL）に基づいてリリースされており、自由な利用と改変が可能です。開発は、定期的に開催される「Ploneスプリント」と呼ばれるハッカソン形式のイベントで行われ、コミュニティによって活発に機能追加や改善が行われています。追加機能は「プロダクト」として配布され、Ploneの公式サイトやその他のサイトから入手できます。Plone財団は、著作権と商標を保持し、法的な側面からプロジェクトをサポートしています。

バージョン履歴

1999年に、Alexander Limi、Alan Runyan、Vidar AndersenによってPloneプロジェクトが開始されました。当初はZopeコンテンツ管理フレームワークのユーザビリティレイヤーとして開発され、2001年に最初のバージョンがリリースされました。その後、コミュニティが拡大し、多くのユーザーによってアドオンが開発されました。2003年にはPloneカンファレンスが始まり、現在も続いています。また、数日から1週間の開発合宿である「スプリント」も定期的に開催されています。

2004年には、Plone 2.0がリリースされ、カスタマイズ機能の拡張とアドオン機能の追加が行われました。同年には、Plone財団が設立され、Ploneの開発、マーケティング、保護活動が行われるようになりました。2007年にはPlone 3がリリースされ、インライン編集、ビジュアルエディタのアップグレード、セキュリティ強化などが行われました。2007年9月までに、200人を超える開発者がPloneの開発に貢献し、複数のオープンソースCMSアワードを受賞しています。

設計

Ploneは、Pythonで書かれたZopeアプリケーションサーバー上で動作します。デフォルトでは、すべての情報はZopeの組み込みトランザクションオブジェクトデータベース（ZODB）に保存されます。Windows、macOS、Linux用のインストーラが付属しており、様々なOSで利用可能です。新しいアップデートはPlone公式サイトで定期的に公開されています。Ploneは35以上の言語に対応しており、インターフェースはWCAG-AAAやリハビリテーション法508条に準拠しており、アクセシビリティにも配慮しています。

Ploneのインターフェースは、「スキン」と「テーマ」によってカスタマイズできます。テンプレートはCSSで記述され、ウェブサイトの外観を自由にデザインできます。また、「Pluggable Authentication Service (PAS)」と呼ばれるユーザー管理システムにより、ユーザーとグループの管理や認証、セキュリティ設定などを行うことができます。

開発言語

Ploneの主な開発言語はPythonですが、XML、JavaScript、CSSなども使用されています。Ohlohの統計によると、Ploneプロジェクトでは以下の言語が使われています。

Python: 77%
XML: 16%
JavaScript: 5%
その他: 2%

コミュニティ

Ploneは、活発なコミュニティによって支えられています。PloneスプリントやPloneカンファレンスなどのイベントが開催され、多くの開発者やユーザーが参加しています。また、IRCチャンネルでは、質問や疑問の解決をサポートしています。2007年までに、Ploneは100万回以上ダウンロードされ、開発チームは大規模なオープンソースコミュニティの上位2%にランクされています。

強みと弱み

強み:

標準規格への準拠
高度なアクセス制御
国際化対応
集計機能
ユーザー作成コンテンツのサポート
マイクロアプリケーションのサポート
活発なユーザーグループ
PythonとZopeを基盤としたプラットフォーム非依存性
Webベースの管理インターフェース
アクセシビリティへの配慮
カスタマイズ可能な機能
豊富なアドオン

弱み:

他の主要CMSと比較して、リポジトリサービスへの反映が遅れることがある

機能

Plone 3.0には、以下のような機能があります。

インライン編集
作業コピーのサポート
リンクと参照整合性のチェック
自動ロックとロック解除
コラボレーションと共有
バージョン管理、履歴とコンテンツのロールバック
アップグレードされたビジュアルHTMLエディタ
ワークフロー機能
認証バックエンド
全文検索インデックス作成（Word、PDFなど）
コレクション
コンテンツのプレゼンテーションモード
検索エンジンサイトマッププロトコルのサポート
複数のマークアップ形式のサポート
Wikiのサポート
自動的な前へ/次へのナビゲーション
コンテンツのルールエンジン
コンテンツの自動生成テーブル
ポートレットエンジン
ライブサーチ
多言語コンテンツ管理
時間ベースの公開
可読性の高いURL
強力なグラフィカルページエディタ
ナビゲーションとサイトマップ
リソース圧縮
キャッシュプロキシとの統合
ドラッグ&ドロップでのコンテンツ並べ替え
XML形式でのサイト設定のエクスポート
ローカライズされたワークフローの設定
調整可能なコンテンツテンプレート
標準コンテントタイプ
印刷用に自動整形されたコンテンツ
XHTMLとCSSの標準準拠
アクセシビリティ準拠
RSSフィードのサポート
自動的な画像スケーリングとサムネイル生成
豊富なフリーアドオン
クロスプラットフォーム対応
コンテンツへのコメント機能
マイクロフォーマットサポート
インストーラパッケージ
WebDAVとFTPのサポート
コンテキスト内編集
バックアップサポート
コンテンツのカット/コピー/ペースト操作

関連項目

コンテンツ管理システム
オープンソース
コンテンツ管理システムの一覧
iCalendarをサポートしているアプリケーションの一覧
Zope

参考文献

Plone公式サイト
Ploneデモサイト
Plone創設者によるエッセイ
Ploneサービスプロバイダ、事例研究、ニュースディレクトリ
Plone紹介動画
Ploneレビュー記事

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