Poderosa

Poderosaは、Apache Licenseに基づき開発・公開されている、タブ型の高機能リモートログオンクライアントです。以前はシェアウェアのVaraTermとして知られていましたが、その後オープンソースプロジェクトとして生まれ変わり、現在のPoderosaとなりました。このプロジェクトは、情報処理推進機構（IPA）の未踏ソフトウェア創造事業にも採択されており、その技術力と将来性が高く評価されています。

Poderosaは、SSH、telnet、Cygwin、Service for Unix、シリアル通信といった多様なプロトコルをサポートしており、Windows環境において、.NET Frameworkがインストールされていれば利用できます。また、Poderosaの商用版であるPoderosa Terminalは、macOSでも利用可能となっており、より多くのユーザーに利用されるようになりました。

Poderosaの主な特徴

• - タブ管理: 各接続セッションはタブで管理され、複数のセッションを同時に開いて作業できます。画面分割表示にも対応しており、効率的な作業が可能です。
• - SSH機能: SSH/SSH2の鍵暗号やバージョン管理に対応しており、セキュアな通信を実現します。SSH2ポートフォワーディングもサポートしており、柔軟なネットワーク構成に対応できます。
• - 設定保存: 接続先ごとに異なる設定を保存できるため、毎回設定をやり直す手間が省けます。
• - SSH鍵作成: SSH鍵作成ウィザードが組み込まれており、初心者でも簡単に鍵を作成できます。
• - エミュレーション: xtermやVT102のエミュレーションにほぼ完全に対応しており、様々な環境での利用が可能です。
• - マクロ: .NET Framework対応言語によるマクロをサポートしており、作業の自動化やカスタマイズが可能です。
• - 商用サポート: 開発者である岡嶋大介氏が設立したラガルト・テクノロジー社による有償サポートも提供されており、企業での利用にも安心です。
• - 描画エンジン: 2016年に描画エンジンがOpenGL化され、より高速な描画が可能になりました。

バージョン系統

Poderosaには、バージョン3.x以前と4.x以降で大きな違いがあり、開発ブランチも分かれています。

• - バージョン3.x以前: .NET Framework 1.1環境で動作します。これらのバージョンに対する今後のアップデート予定はありません。
• - バージョン4.0～4.3: .NET Framework 2.0環境で動作します。以前は統合されていたコンポーネントが別パッケージとして分割されており、SSHポートフォワーディングツールなどは別途ダウンロードが必要です。しかし、端末ソフトのプロセス一つで複数のシェルウィンドウを扱えるようになりました。

関連情報

• - 関連項目:

- Secure Shell
- OpenSSH
- WinSCP
- RLogin
- PuTTY
- Tera Term
- SSHクライアントの比較

• - 外部リンク:

- Poderosa Terminal – プロフェッショナルのためのSSHクライアント - 製品版
- Poderosa Project on sourceforge - オープンソース版
- poderosa - GitHub

Poderosaは、その高機能性と柔軟性から、多くのユーザーに支持されているリモートログオンクライアントです。オープンソース版だけでなく、商用版のPoderosa Terminalも提供されており、様々なニーズに応じた利用が可能です。

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