R-50

R-50エアロロボット

R-50エアロロボットは、ヤマハ発動機によって開発された多目的無人ヘリコプターです。主に農薬散布などの用途で利用されています。

開発の経緯

1980年代初頭、農林水産省の外郭団体である農林水産航空協会は、農薬散布作業の省力化を目的として、遠隔操作による無人ヘリコプターの開発に着手しました。米海軍のQH-50 DASHを参考に、二重反転ローター式の遠隔誘導式小型飛行散布装置の開発が進められました。

ヤマハ発動機は、エンジンの提供をきっかけに開発に参加しました。1983年には再設計が行われ、1984年に二重反転ローター式のRCASS1号機が完成しましたが、安定性に問題があり実用化には至りませんでした。1986年に開発は一旦終了し、1987年にはRCASS2号機が初飛行しました。

二重反転ローター方式での開発が難航したため、1985年からは並行して、趣味用無線操縦ヘリコプターの開発で実績のあるヒロボーが参加し、オーソドックスなテールローターを装備した形式での開発が進められました。その結果、1987年にR-50が完成しました。

派生型

R-50(L09)

1987年12月からモニター販売が開始されました。

R-50(L12)

1991年から販売が開始されました。R-50(L09)の信頼性を向上させたモデルです。レーザー高度計による高度制御装置「YOSS(Yamaha Operator Support System)」を搭載しましたが、地表の凹凸に過敏に反応するなどの問題があり、1992年に廃止されました。その後、光ファイバジャイロスコープによる姿勢制御装置「YACS(Yamaha Attitude Control System)」が1995年に導入され、広く受け入れられるようになりました。

性能・主要諸元

種類: 無人ヘリコプター
エンジン: 水冷・2サイクル・OHV・水平対向2気筒・98cc・12ps
ローター含む全長: 3580mm
全幅: 720mm
全高: 1080mm
メインローター径: 3070mm
テールロータ径: 520mm
運用自重: 44kg
積載量: 20kg
全備重量: 65kg
姿勢安定装置: ジャイロ安定式 YACS(YAMAHA Attitude Control System)

関連項目

RCASS
RMAX
RMAX Type II
RMAX Type II G
FAZER
RPH-2

外部リンク

公式サイト

もう一度検索