Rock'n Roll Standard Club

『Rock'n Roll Standard Club』は、B'zのギタリスト松本孝弘が、ソロプロジェクトとして「ROCK'N ROLL STANDARD CLUB BAND」名義でリリースしたトリビュートアルバムです。B'zのシングル『Real Thing Shakes』と同時発売されました。

このアルバムは、松本孝弘が敬愛するロック黄金時代のスタンダードナンバーをカバーしたもので、選曲から演奏まで、彼のロックへの深い愛情が込められています。特筆すべきは、原曲へのリスペクトを重視し、松本自身による大胆なアレンジは加えられていない点です。バンド構成や楽曲のアレンジは、ほぼ原曲に忠実に再現されています。

本作は、単なるカバーアルバムではなく、松本孝弘が自身のルーツミュージックを再解釈し、現代に蘇らせる試みとも言えるでしょう。ロックファンにとっては、往年の名曲を新たな視点から楽しめるだけでなく、松本孝弘の音楽的なバックグラウンドを深く理解する上でも貴重な作品となっています。

アルバムリリース後には、1996年8月から9月にかけて、松本孝弘を中心とした固定メンバーによるライブハウスツアーも開催され、多くのファンを魅了しました。

収録曲

1. I GOT THE FIRE
原曲：モントローズ「I Got the Fire」（邦題「灼熱の大彗星」）
2. FOOL FOR YOUR LOVING
原曲：ホワイトスネイク「Fool for Your Loving」（邦題「フール・フォー・ユア・ラヴィング」）
3. CAUSE WE'VE ENDED AS LOVERS
原曲：ジェフ・ベック「Cause We've Ended As Lovers」（邦題「哀しみの恋人達」）
4. INTO THE ARENA
原曲：マイケル・シェンカー・グループ「Into the Arena」（邦題「イントゥ・ジ・アリーナ」）
5. ROCK AND ROLL, HOOCHIE KOO
原曲：リック・デリンジャー「Rock and Roll, Hoochie Koo」（邦題「ロックンロール・フーチー・クー」）
6. MOVE OVER
原曲：ジャニス・ジョプリン「Move Over」（邦題「ジャニスの祈り」）
7. LIFE FOR THE TAKING
原曲：エディ・マネー「Life For The Taking」（邦題「ライフ・フォー・ザ・テイキング」）
8. SUNSET
原曲：ゲイリー・ムーア「Sunset」（邦題「サンセット」）
9. WISHING WELL
原曲：フリー「Wishing Well」（邦題「ウィッシング・ウェル」）
10. COMMUNICATION BREAKDOWN
原曲：レッド・ツェッペリン「Communication Breakdown」（邦題「コミュニケイション・ブレイクダウン」）
11. MISTREATED
原曲：ディープ・パープル「Mistreated」（邦題「ミストゥリーテッド」）

参加ミュージシャン

松本孝弘：ギター
明石昌夫：ベース (#1-4, 6-11)
フィル・チェン：ベース (#5)
樋口宗孝：ドラム (#1, 2, 5, 9)
青山純：ドラム (#3, 8)
デニー・フォンハイザー：ドラム (#4)
黒瀬蛙一：ドラム (#6, 7, 10, 11)
難波弘之：オルガン (#2, 5, 9)
増田隆宣：オルガン (#4, 6, 7, 10, 11), ピアノ (#6), モーグ (#4), エレクトリックピアノ (#7), シンセサイザー (#7)
小野塚晃：ピアノ (#8), エレクトリックピアノ (#3), シンセサイザー (#8)
生沢佑一：ボーカル (#1, 2, 5, 7, 9, 11)
人見元基：ボーカル (#6, 10)
大黒摩季：コーラス (#5)






このアルバムには、豪華なミュージシャンが多数参加しており、単なるカバーに留まらない、音楽的な深みと熱量が込められています。ロックファンはもちろん、音楽ファン全体に聴いてほしい作品と言えるでしょう。

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