SD選書

SD選書：建築・都市研究を深く探求する選書シリーズ

鹿島出版会より刊行されているSD選書は、1965年の創刊以来、建築、建築史、都市計画、そして芸術学や美術史に関連する多様なテーマを網羅する選書シリーズです。国内外の著名な建築家や都市研究者たちの論考、伝記、重要な建築史的文献などを収録し、建築分野の知見を深めるための貴重な資料を提供しています。

幅広いテーマと充実したラインナップ

SD選書は、ル・コルビュジエの『建築をめざして』『輝く[[都市]]』『ユルバニズム』『アテネ憲章』『モデュロールⅠ』『モデュロールⅡ』『プレシジョン（上）』『プレシジョン（下）』『住宅と宮殿』『エスプリ・ヌーヴォー』『東方への旅』『建築十字軍』『三つの人間機構』『四つの交通路』をはじめ、フランク・ロイド・ライト関連作品、ロバート・ヴェンチューリの『建築の多様性と対立性』、その他、建築史における重要な文献を数多く収録しています。これら以外にも、日本の伝統建築、庭園、都市計画、近代建築、そして世界の建築様式や都市史にわたる幅広いテーマの書籍がラインナップされています。

例えば、日本の近代建築の成立過程を詳細に解説した書籍や、ルネサンス[[建築]]の巨匠ブルネレスキに関する研究書、モダニズム建築の代表格であるミース・ファン・デル・ローエに関する評伝、そして、近年の都市問題や環境問題に関連した現代的な考察まで、多様な視点から建築・都市研究を多角的に捉えられます。

手頃な価格と充実した内容

一般的に専門的な建築書は高価なものが多いですが、SD選書は選書という形式をとることで、比較的安価にこれらの貴重な文献を入手できます。建築を学ぶ学生や研究者にとって、経済的な負担を抑えつつ、質の高い書籍を揃えることができる点が大きな魅力です。

シリーズの変遷と刊行状況

創刊から20数年間は箱入りの装丁でしたが、現在は再版も含めカバー装で刊行されています。近年は鹿島出版会の再編や新装版の発行に伴い、刊行ペースは不定期になり、年間数冊（5冊以下）の発行となっており、未刊行の年もあります。しかし、その内容は充実しており、建築・都市研究に関わる人々にとって、これからも重要な情報源として活用されるシリーズと言えるでしょう。

まとめ

SD選書は、建築史、建築理論、都市計画、デザイン、美術史など、建築に関連する多岐にわたる分野を網羅した、貴重な選書シリーズです。建築を専門とする方だけでなく、建築に関心を持つすべての人にとって、知識を深め、理解を促すための優れた資料を提供しています。その手頃な価格と充実した内容から、学生、研究者、建築愛好家など、幅広い層に支持されています。建築の世界への入り口として、あるいは専門的な研究を深めるためのツールとして、SD選書はこれからも建築分野の発展に貢献していくでしょう。

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