SH901iS

FOMA SH901iSは、シャープが開発し、NTTドコモから発売された第三世代携帯電話（FOMA）端末です。901iSシリーズとして最初に登場しました。

主な特徴

デザインと構造: 回転2軸ヒンジを採用し、液晶面を外側にして折りたたむ「ビューアポジション」での操作が可能。本体にはアルミ素材を使用し、カラーごとに異なる表面処理が施されています。操作ボタンは黄緑色に光ります。
ディスプレイ: 当時、シャープの液晶テレビ「アクオス」に使われていた2.4インチの広視野角「モバイルASV液晶」を搭載し、高画質な表示を実現しています。
カメラ機能: アウトカメラには、携帯電話としては初めてとなる約316万画素のスーパーCCDを採用。オートフォーカスと動画撮影時の手ブレ補正に対応。インカメラは約11万画素のCMOSセンサーを搭載し、テレビ電話用に使用されました。
外部メモリ: miniSDカードに対応し、最大256MB（ドコモ発表）まで使用可能。一部では1GBのカードも動作報告があります。
AV連携: 別売りの平型AV出力ケーブルを使用することで、テレビ電話や静止画のテレビ出力、テレビからのAV入力をminiSDカードに録画することが可能でした。しかし、地上波アナログ放送の終了により、テレビ録画機能は使用できなくなりました。これは、本機がデジタル放送のコピー防止技術に対応していないためです。ただし、デジタル放送の映像を画面に出力することは可能です。
その他の機能: iモードFeliCa、800MHz帯「FOMAプラスエリア」のデュアルバンド対応、音声通話中のテレビ電話への切り替え、PDFファイルの閲覧・ダウンロードが可能なPCドキュメントビューア機能などを搭載。プリインストールアプリには、「Gガイド番組表リモコン」、「ケータイポストペット SH」、「3D MUSICAFE SH」、「電子マネー Edy」があります。
重量: シャープ製携帯電話の特徴である「ハイスペックケータイ」を継承し、約150gと重量感のある端末です。

歴史

2005年3月28日: 電気通信端末機器審査協会（JATE）を通過。
2005年4月5日: 技術基準適合証明（TELEC）を通過。
2005年5月17日: N901iS、F901iS、P901iS、D901iSと同時にドコモからプレスリリース。
2005年6月3日: 全国で発売開始。

不具合

2006年7月24日: 文章入力中に特定の文字列を入力するとフリーズや再起動が発生する不具合が発表され、預かり修理対応が行われました。この不具合は、搭載されている日本語入力システム「ケータイShoin3」に起因するものでした。

その他

901iSシリーズ共通の特徴として、iモードFeliCa、800MHz帯「FOMAプラスエリア」のデュアルバンド対応、901iS以降の機種同士間での音声通話中のテレビ電話への切り替え、PDFファイルの閲覧やダウンロード（PDFファイルのみ）ができるPCドキュメントビューア機能に対応しています。しかし、SH900i以降のSHARP製FOMA機種ではドキュメントビューア機能を搭載し、以前からPDFファイルの閲覧は可能でした（ダウンロードは不可）。PCドキュメントビューア機能が共通機能として搭載されたため、ドキュメントビューアからPDF閲覧機能は削除されましたが、PCドキュメントビューア機能でPDFファイルを表示した場合、以前に比べて非常に動作が遅くなってしまいました。同時期に発売されたP901iS、F901iS、D901iSはドコモのネットワークから送られる時刻情報を元に自動で時間を補正する機能に対応しているが、本機は対応していません。

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