STANAG 4569

NATO AEP-55 STANAG 4569

NATO AEP-55 STANAG 4569は、北大西洋条約機構（NATO）加盟国間で使用される装備の標準化に関する規格のひとつです。この規格は、特に軽装甲車両や輸送車両の防弾および耐地雷能力を明確に定義しています。目的は、これらの車両がさまざまな戦闘環境において生存性を高めることです。

防弾能力のレベル

この規格には、1から5の5段階の防弾能力レベルが存在し、レベルが上がるにつれて耐久性が向上します。以下に各レベルの詳細を説明します。

レベル1

• - 防弾能力: 30メートルの距離から、弾速833m/sで発射された7.62x51mm NATO弾を防ぐことができる。
• - 爆発物・地雷による耐爆能力: 手榴弾や地雷の破片に対して耐性を持つ。

レベル2

• - 防弾能力: 30メートルの距離から、弾速695m/sで発射された7.62x39mm弾 API BZ弾をシャットアウトできる。
• - 爆発物・地雷による耐爆能力: 6kgの爆風に耐えられる対戦車地雷の爆発にも対応。
• - 特記事項: ホイールと車両下部中央が耐爆仕様であることが求められる。

レベル3

• - 防弾能力: 30メートルの距離から、弾速930m/sで発射された7.62x51mm NATO弾（炭化タングステン弾）を防ぐことができる。
• - 爆発物・地雷による耐爆能力: 8kgの爆風に耐えられる。
• - 特記事項: レベル2と同様に、ホイールと車両下部中央が耐爆仕様である必要がある。

レベル4

• - 防弾能力: 200メートルの距離から、弾速911m/sで発射された14.5x114mm弾を防ぐことができる。
• - 砲による耐爆能力: 30メートル離れた位置で155mm榴弾砲の弾が爆発しても耐えられる。
• - 爆発物・地雷による耐爆能力: 10kgの爆風に耐える。
• - 特記事項: ホイールや車両下部中央が耐爆仕様であることが条件。

レベル5

• - 防弾能力: 500メートルの距離から、弾速1,258m/sのAPDS-T徹甲弾（M791教練弾またはTLB 073弾）を防ぐことができる。
• - 砲による耐爆能力: 25メートル離れた位置で155mm榴弾砲の榴弾が爆発した場合でも耐えられる。

このように、NATO AEP-55 STANAG 4569は軽装甲車両や輸送車両の防護に関する包括的な基準を提供しており、各レベルに応じた要求仕様により、現代の戦闘における安全性を大幅に向上させています。これらの規格の理解は、NATO各国の軍事運用において極めて重要です。

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