STS-110

STS-110：国際宇宙ステーションの基盤を築いたミッション

STS-110は、スペースシャトル・アトランティスによって実施された、国際宇宙ステーション（ISS）への重要な補給・建設ミッションです。その主要な目的は、ISSのトラス構造の中央部分を担うS0トラスの設置でした。このミッションは、ISSの能力拡張と科学研究の推進に大きく貢献しました。

ミッションの概要

スペースシャトル: アトランティス
ミッション目標: 国際宇宙ステーション (ISS) へのS0トラスの設置

乗組員

STS-110には、以下の7名の宇宙飛行士が搭乗しました。

マイケル・ブルームフィールド (船長)
ステファン・フリック (操縦手)
ジェリー・ロス (ミッション・スペシャリスト)
スティーヴン・スミス (ミッション・スペシャリスト)
エレン・オチョア (ミッション・スペシャリスト)
リー・モーリン (ミッション・スペシャリスト)
レックス・ウォルハイム (ミッション・スペシャリスト)

ミッション・パラメータ

打上げ時質量: 257,079 kg
着陸時質量: 200,657 kg
ペイロード質量: 13,132 kg
近地点: 155 km
遠地点: 225 km
軌道傾斜角: 51.6°
周期: 88.3 分

ミッションのハイライト

STS-110の最大のハイライトは、ISSのデスティニー実験モジュールへのS0トラスの設置です。S0トラスは、その後のSTS-112とSTS-113ミッションでそれぞれ取り付けられたS1トラスとP1トラスを支え、ISSのトラス構造の基盤となりました。このトラス構造は、ISSの電力供給、熱制御、そして実験装置の設置場所を提供する重要な役割を果たしています。

また、STS-110では、モービル・トランスポータ（MT）もISSに運搬されました。MTは、トラスに設置されたレール上を移動する台車で、カナダアーム2がトラス上を移動できるようになり、ISSの組み立てやメンテナンス作業の効率化に貢献しました。

ISSとのドッキング

ドッキング: 2002年4月10日 16:05:00 UTC
切り離し: 2002年4月17日 18:31:00 UTC
ドッキング期間: 7日2時間26分0秒

船外活動 (EVA)

STS-110では、S0トラスの設置やMTの展開など、重要な作業のために複数の船外活動が行われました。これらのEVAは、宇宙飛行士の高い技術とチームワークによって成功裏に完了し、ISSの建設に大きく貢献しました。

まとめ

STS-110は、ISSの建設における重要な一歩であり、その後のISSの発展に不可欠な要素を提供しました。このミッションを通じて、宇宙飛行士たちはISSの能力を向上させ、将来の宇宙探査のための基盤を築きました。

参考情報

NASA mission summary - ウェイバックマシン（2001年6月22日アーカイブ分）
NASA shuttle mission archive
Status reports - Detailed NASA status reports for each day of the mission.
STS-110 Video Highlights - ウェイバックマシン（2007年7月14日アーカイブ分）
国際宇宙ステーションの組立フライト 8A S0トラス STS-110 - JAXA

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