STS-40

STS-40：生命科学に特化した初のスペースラブミッション

STS-40は、スペースシャトル・コロンビアによって行われた11回目のミッションであり、9日間にわたる宇宙飛行でした。このミッションの主要な目的は、スペースラブ生命科学-1（SLS-1）と呼ばれるスペースラブの5回目のミッションを実施するために、スペースラブを軌道に運ぶことでした。STS-40は、宇宙飛行士の乗組員に3人の女性が含まれる最初のミッションとしても記録されています。

乗組員

船長：ブライアン・オコナー (2)
操縦手：シドニー・グティエレス (1)
ミッションスペシャリスト1：ジェームズ・P・バジアン (2)
ミッションスペシャリスト2：タマラ・E・ジャーニガン (1)
ミッションスペシャリスト3：マーガレット・レア・セッドン (2)
ペイロードスペシャリスト1：フランシス・ドリュー・ガフニー (1)
ペイロードスペシャリスト2：ミリー・ヒューズ＝フルフォード (1)

ミッションの概要

当初、1991年5月22日に予定されていた打ち上げは、オービタの主推進装置のトランスデューサーからの液体水素漏れが発覚したため、延期されました。9つある液体水素および液体酸素のトランスデューサーのうち、1つ以上が燃料および酸化剤ラインに突出しており、エンジンのターボポンプを破壊し、エンジン故障を引き起こす可能性が懸念されました。さらに、オービタの5つの汎用コンピュータのうちの1つと、オービタの手動操縦システムを制御するマルチプレクサの1つが完全に故障しました。

これらの問題を解決するため、新しい汎用コンピュータとマルチプレクサが設置され、徹底的な試験が行われました。また、推進システムの上流にある液体水素トランスデューサー1つと液体酸素トランスデューサー2つも交換され、内部スクリーンによって保護されました。エンジン連結管部分にある3つの液体酸素トランスデューサーも交換され、3つの液体水素交換機が除去されました。打ち上げは、6月1日午前8時（EDT）に再設定されましたが、内部測定ユニットの校正に失敗したため、再度延期されました。ユニットは交換、試験され、打ち上げは6月5日に再設定されました。1991年6月5日午前9時24分51秒（EDT）、ついに打ち上げは成功しました。打ち上げ時の重量は114,290 kgでした。

STS-40は、スペースラブの5回目のミッションであり、生命科学のみに特化した初めてのミッションでした。1973年から1974年のスカイラブミッション以来となる、詳細な生理学的測定が行われました。測定対象は、ヒト、30匹のネズミ、数千匹の小さなクラゲでした。これらの実験では、心臓/肺機能、腎臓/内分泌機能、血液、免疫系、筋肉/骨格、神経/感覚器などが測定されました。その他のペイロードには、材料科学のための12個のGetaway Special（GAS）、植物生物学および宇宙放射線の実験機器、Middeck Zero-Gravity Dynamics Experiment（MODE）、そして7つのOrbiter Experiments（OEX）などがありました。

1991年6月14日午前8時39分11秒（PDT）、STS-40はエドワーズ空軍基地第22滑走路に着陸しました。ロールアウト距離は2,866 m、ロールアウト時間は55秒でした。オービタは6月21日にケネディ宇宙センターに戻されました。着陸時の重量は102,755 kgでした。

関連項目

有人宇宙飛行の一覧
スペースシャトルのミッション一覧

外部リンク

NASA mission summary - ウェイバックマシン（2001年1月12日アーカイブ分）
* STS-40 Video Highlights - ウェイバックマシン（2007年10月13日アーカイブ分）

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