スペースシャトル・コロンビア

スペースシャトル・コロンビアとは

スペースシャトル・コロンビア（OV-102）は、アメリカ航空[[宇宙局]]（NASA）が開発したスペースシャトル計画において、2番目に製造されたオービターです。その名は、18世紀に活躍したアメリカ人船長ロバート・グレイの帆船に由来します。1号機であるエンタープライズが大気圏内での実験機であったため、コロンビアは実際に宇宙へ到達した最初のスペースシャトルとなりました。

初飛行とミッション

1981年4月12日、コロンビアは初の宇宙飛行となるSTS-1ミッションに成功しました。その後も27回のミッションを成功させ、数多くの科学実験や衛星の打ち上げ、宇宙空間での活動に貢献しました。1994年7月には、STS-65ミッションで日本人女性宇宙飛行士の向井千秋さんが搭乗し、宇宙での科学実験に携わりました。

悲劇的な事故

2003年2月1日、コロンビアは28回目のミッションSTS-107を終え、地球への帰還中にテキサス州上空で空中分解しました。この事故により、乗組員7名全員が亡くなるという、痛ましい結果となりました。

事故原因の調査の結果、打ち上げ時に外部燃料タンクから剥がれ落ちた断熱材の破片が、高速で左翼前縁に衝突し、耐熱パネルに穴が開いたことが判明しました。この損傷が、大気圏再突入時の高熱に耐えられず、空中分解に至ったと考えられています。

コロンビアのミッション一覧

以下に、コロンビアが遂行した主なミッションを記します。各ミッションでは、様々な科学実験や衛星の打ち上げが行われ、宇宙開発に大きな貢献を果たしました。

STS-1: 初飛行ミッション
STS-5: 最初の商業衛星打ち上げ
STS-9: 初のスペースラブ搭載
STS-28: 軍事衛星打ち上げ
STS-32: 通信衛星の回収と修理
STS-65: 向井千秋さん搭乗ミッション
STS-93: チャンドラX線天文台打ち上げ
STS-107: 最後のミッション。帰還中に事故。

スペースシャトル計画における他のオービター

スペースシャトル計画では、コロンビア以外にも複数のオービターが活躍しました。

エンタープライズ: 大気圏内実験機。宇宙飛行能力なし。
チャレンジャー: 1986年の打ち上げ直後に爆発事故により喪失。
ディスカバリー: 数多くのミッションを成功させたシャトル。
アトランティス: 長期間にわたり活躍したシャトル。
エンデバー: チャレンジャーの代替機として建造。

その他の関連情報

スペースシャトル・コロンビアは、アニメ作品「カウボーイビバップ」の第19話にも登場しています。この作品は2071年を舞台としており、コロンビアは事故以前の設定で、無事に退役したことになっています。

外部リンク

公式ウェブサイト（英語）
コロンビア事故最終報告書 非公式日本語版
スペースシャトル・コロンビア　初打ち上げ - NHK放送史

まとめ

スペースシャトル・コロンビアは、その最初の宇宙飛行から最後のミッションまで、多くの成功と悲劇を経験しました。その歴史は、宇宙開発の進歩と、そのリスクを物語る上で、非常に重要な教訓となっています。コロンビアの遺産は、今後の宇宙探査においても、決して忘れてはならないものとなるでしょう。

もう一度検索