THE VERY RUST OF UNICORN

『THE VERY RUST OF UNICORN』（ザ・ベリー・ラスト・オブ・ユニコーン）は、日本のロックバンドUNICORNが1994年4月21日にリリースした2枚組のベスト・アルバムです。ソニー・ミュージックレコーズから発売されました。

このアルバムは、Disc1にライブ音源、Disc2には1993年に発売されたベスト・アルバム『THE VERY BEST OF UNICORN』に未収録だった楽曲を集めた裏ベスト盤という構成になっています。初回限定版は、ゴム製のCDケースに入って販売され、話題を呼びました。

タイトルにある「RUST」とは、英語で「さびつき」や「無活動」を意味しており、バンドが活動を休止していた時期を暗示しているようにも感じられます。しかし、収録されている楽曲は、UNICORNのエネルギーと創造性が凝縮された、バラエティ豊かな内容となっています。

Disc1：ライブ盤

Disc1は、初期のライブ音源を中心に収録されており、当時のバンドの熱気をダイレクトに感じることができます。

ケダモノの嵐: 1991年2月23日、横浜アリーナでのライブ「UNICORN 1990 "嵐のケダモノ TOUR"」より。
HEY MAN!: 1989年7月10日、日本武道館でのライブ「UNICORN WORLD TOUR 1989 "服部"」より。
エレジー: 1991年2月23日、横浜アリーナでのライブ「UNICORN 1990 "嵐のケダモノ TOUR"」より。
抱けるあの娘: 1989年7月10日、日本武道館でのライブ「UNICORN WORLD TOUR 1989 "服部"」より。
Alone Together: 1989年7月10日、日本武道館でのライブ「UNICORN WORLD TOUR 1989 "服部"」より。
Fallin' Night: 1988年4月18日、大阪ミューズホールでのライブ「UNICORN "全国TOUR PARTII"」より。
オールウェイズ: 1993年7月4日、広島サンプラザでのライブ「UNICORN TOUR 1993 "4946"」より。
立秋: 1993年8月11日、沖縄市民会館でのライブ「UNICORN TOUR 1993 "4946"」より。
風 〜 CSA 〜 風II: 1991年12月29,30日に黒沢フィルムスタジオで収録された、映画『MOVIE4 舞監なき戦い』のための音源。
忍者ロック: 1993年8月11日、沖縄市民会館でのライブ「UNICORN TOUR 1993 "4946"」より。ボーカルは阿部義晴が担当。このバージョンは、その後阿部のソロアルバム『RAIN』で奥田民生と川西幸一を迎えて再レコーディングされたものが収録されました。
ユニコーン・メドレー: 1991年12月29,30日に黒沢フィルムスタジオで収録された、映画『MOVIE4 舞監なき戦い』のための音源。「Maybe Blue」「I’M A LOSER」「シンデレラアカデミー」「自転車泥棒」「眠る」「人生は上々だ」「Game」「ルパン三世のテーマ」「君達は天使」「SUGAR BOY」「Maybe Blue」のメドレーです。
薔薇と憂鬱: 1993年7月4日、広島サンプラザでのライブ「UNICORN TOUR 1993 "4946"」より。
Hystery Mystery (Panic Version): 1988年4月18日、大阪ミューズホールでのライブ「UNICORN "全国TOUR PARTII"」より。
すばらしい日々: 1993年8月11日、沖縄市民会館でのライブ「UNICORN TOUR 1993 "4946"」より。

Disc2：裏ベスト盤

Disc2は、アルバム未収録曲やレアな音源で構成されており、コアなファンにはたまらない内容です。

命果てるまで
サービス
ペーター
ロック幸せ
サマーな男: アルバム初収録曲。
ハヴァナイスデー
PTA 〜光のネットワーク〜
デーゲーム: 坂上二郎がボーカルを担当したバージョンで、アルバム初収録。
ブルース: アルバム初収録曲。
開店休業
東京ブギウギ
奥田民生による「大迷惑」歌唱指導: シングル「大迷惑」のカセット盤に収録されていたもので、本作で初のCD化。
* 大迷惑カラオケ: シングル「大迷惑」のカセット盤に収録されていたもので、本作で初のCD化。

このアルバムは、ライブバンドとしてのUNICORNの魅力と、スタジオワークでは見られないユニークな一面を同時に楽しめる、まさに「裏ベスト」と呼ぶにふさわしい作品です。初期からのファンはもちろん、後からUNICORNを知ったリスナーにとっても、バンドの歴史を深く理解できる貴重な一枚と言えるでしょう。

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