TLW世界女子タッグ王座

TLW世界女子タッグ王座（ティー・エル・ダブリューせかいじょしタッグおうざ）は、アメリカ合衆国を拠点としていたプロレス団体、TLW（Total Lethal Wrestlingの略称）によって管理・認定されていた女子プロレスのタッグ王座です。

この王座は2010年に、サンフランシスコを本拠地とするTLWの手によって創設されました。同年11月30日には、日本のプロレスイベント制作会社であるエスオベーションが主催した興行「Joshi 4 Hope」が、東京の新木場1stRINGで開催され、ここでTLW世界女子タッグ王座の初代王者を決定するためのトーナメント決勝戦、あるいは決定戦が行われました。この記念すべき初代王座決定戦を制し、初代王者としてベルトを腰に巻いたのは、日本の米山香織選手と、アメリカ出身のヘイリー・ヘイトレッド選手の強力なタッグチームでした。

初代王者として活動していた米山・ヘイトレッド組は、翌2011年にも歴史的な一戦に臨みます。同年11月13日、日本の女子プロレス団体であるJWP女子プロレスが東京キネマ倶楽部で開催した大会において、TLW世界女子タッグ王座、JWP認定タッグ王座、そしてデイリースポーツ認定女子タッグ王座という、三つの主要なタッグ王座の行方をかけた王座統一戦が実現しました。当時のTLW王者である米山・ヘイトレッド組に対し、JWP認定タッグ王座およびデイリースポーツ認定女子タッグ王座の二冠を保持していた倉垣翼選手と春山香代子選手のタッグチームが挑む形で行われたこの統一戦は、激しい攻防の末、米山・ヘイトレッド組が勝利を収めました。これにより、彼女たちは史上初のタッグ三冠王者という、女子プロレス界における偉業を達成しました。

しかし、タッグ三冠王者として複数のベルトを保持していた米山・ヘイトレッド組は、その約2ヶ月後となる2012年1月7日付で、保持していた全てのタッグ王座を返上することを発表しました。これにより、TLW世界女子タッグ王座も再び空位の状態となりました。

王座が空位となってから1年以上が経過した2013年5月5日、初代王者の一人であったヘイリー・ヘイトレッド選手と、日本の雫あき選手が共同でプロデュースした自主興行「Queen Bee」が、東京の板橋グリーンホールで開催されました。この大会のメインイベントの一つとして、空位となっていたTLW世界女子タッグ王座の第2代王者を決定する試合が組まれました。この第2代王座決定戦を制し、新たに王者として認定されたのは、主催者の一人でもあるヘイリー・ヘイトレッド選手と、パートナーの雫あき選手のタッグチームでした。ヘイリー・ヘイトレッド選手は、これにより初代に続いて第2代王者としても名を連ねることとなりました。

TLW世界女子タッグ王座の歴史は、提供されている情報によればこの第2代王者の誕生までが確認されており、その後の王座の動向や最終的な位置づけについては、詳細な情報が限られています。短い期間ながらも、日本のマットで初代王者が誕生し、他団体王座との統一戦が行われるなど、国際的な広がりを見せたタッグタイトルでした。

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