TOTO (企業)
TOTO株式会社：日本の衛生陶器をリードする企業
TOTO株式会社は、福岡県北九州市に本社を置く、衛生陶器を中心とした住宅設備機器の製造販売を行う大手メーカーです。その製品は、国内だけでなく海外でも広く利用されています。特に、トイレ、洗面器などの衛生陶器においては、国内で約6割のシェアを持ち、業界トップの地位を確立しています。また、ユニットバスを最初に発売した企業としても知られています。
技術力と革新性
TOTOの強みは、高度な技術力と革新的な製品開発力です。ウォシュレット（温水洗浄便座）は、その代表的な製品であり、日本国内だけでなく、海外でも広く普及しています。また、便器の汚れを効果的に落とす「トルネード洗浄」や、防汚技術「セフィオンテクト」、お湯が冷めにくい「魔法びん浴槽」など、数々の独自技術を開発し、多くの賞を受賞しています。
環境への配慮と社会貢献
環境への配慮もTOTOの重要なテーマの一つです。節水型トイレの開発や、CO2排出量を削減する製品の開発に積極的に取り組んでいます。また、バリアフリーやユニバーサルデザインにも高い意識を持ち、障害者雇用を支援するための子会社を設立するなど、社会貢献にも力を入れています。
歴史と沿革
TOTOの歴史は、1917年に東洋陶器株式会社として設立されたことに始まります。当初は食器も製造していましたが、1969年に衛生陶器・水栓に事業を集中し、1970年に東陶機器株式会社へ社名変更しました。その後、2007年に現在のTOTO株式会社へと商号を変更しました。
TOTOのルーツ
TOTOのルーツは、森村グループにあります。1904年に日本陶器合名会社（現・ノリタケ）が設立された際、森村市左衛門や大倉孫兵衛らが出資し、大倉和親が初代代表社員となりました。大倉和親は、ヨーロッパで衛生陶器の知識を得て、その製造に関心を持ちました。その結果、1911年にヨーロッパでの実情調査を行い、その結果を受け、1912年に日本陶器社内に製陶研究所が設立され、衛生陶器製造の研究が始まりました。
設立と初期の事業展開
1917年、東洋陶器株式会社が設立され、大倉和親が初代社長に就任しました。設立当初は、衛生陶器だけでなく、食器も製造していました。しかし、第二次世界大戦後の経済復興期に衛生陶器の需要が急増し、事業の軸足を衛生陶器へと移していきました。
海外展開と事業拡大
TOTOは、国内市場での成功を基盤に、積極的に海外市場への進出も進めてきました。アジア、ヨーロッパ、アメリカなど、世界各地に拠点を設け、グローバルな事業展開を行っています。
ウォシュレットの誕生と普及
1980年代に発売されたウォシュレットは、TOTOの代表的な製品の一つです。その画期的な機能と、テレビCMでのキャッチコピー「おしりだって、洗ってほしい。」は、社会現象となりました。ウォシュレットは、その後の温水洗浄便座の普及に大きく貢献しました。
社会貢献活動
TOTOは、社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。特に、障害者雇用を支援するための特例子会社「サンアクアTOTO」の設立や、地域社会への貢献活動などが知られています。また、文化・スポーツ活動の支援にも熱心で、北九州国際音楽祭や囲碁大会への協賛、スポーツチームへの支援など、多岐にわたる活動を行っています。
TOTOミュージアム
TOTOは、自社の歴史と技術を紹介するTOTOミュージアムを本社敷地内に開設しています。ここでは、過去の製品や技術資料が展示されており、TOTOの歴史を学ぶことができます。また、ショールームも併設されており、最新の製品を体験することができます。
未来への挑戦
TOTOは、今後も革新的な製品開発と環境への配慮を両立させながら、社会に貢献していくことを目指しています。その技術力と創造性は、今後も世界中の人々の生活を豊かにすることでしょう。
TOTOの主な製品
TOTOのグループ会社
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