W32H

W32Hは、日立製作所（後のカシオ日立モバイルコミュニケーションズ）が開発し、KDDIと沖縄セルラー電話からauブランドで販売されたCDMA 1X WIN対応の携帯電話です。

概要

W32Hは、W32Sと共に、auの携帯電話として初めてEZ FeliCaとau ICカードに対応した機種です。音楽機能に特化しており、ステレオ対応のマイク付きイヤホンやPCから楽曲を転送するソフトが付属していました。SD-Audioにも対応し、高音質での音楽再生が楽しめました。さらに、日立製端末としては初めてPCサイトビューアーやEZ・FMなどにも対応し、機能面も充実していました。音楽とインターネットの両方を重視するユーザーにとって魅力的な端末でした。

沿革

W32Hは、2005年9月9日に順次発売されました。しかし、2006年3月には販売を終了しています。また、2012年7月22日には、L800MHz帯（旧800MHz帯・CDMA Bandclass 3）によるサービスが終了したため、それ以降はW32Hを利用することができなくなりました。このサービス終了により、W32Hは過去の機種となりました。

対応サービス

W32Hは、以下のサービスに対応していました。

PCサイトビューアー: パソコン向けのウェブサイトを閲覧できました。
PCドキュメントビューアー: パソコンで作成したドキュメントを閲覧できました。
EZ「着うたフル」: 楽曲のフルバージョンをダウンロードできました。プリセット曲として安藤裕子の「さみしがり屋の言葉達」が収録されており、この曲はW32HのCMソングとしても使用されていました。
EZ「着うた」: 楽曲の一部をダウンロードできました。
EZ・FM: FMラジオ放送を聴くことができました。
EZ FeliCa: 電子マネーやおサイフケータイの機能を利用できました。
EZナビウォーク: GPSを利用したナビゲーションサービスを利用できました。
EZ助手席ナビ: 運転中の同乗者向けにナビゲーション情報を提供できました。
EZチャンネル: 動画コンテンツを視聴できました。
SD-Audio（セキュアAAC）: SDカードに保存した音楽ファイルを再生できました。
SD-Video: SDカードに保存した動画ファイルを再生できました。
安心ナビ: 子供などの居場所を検索できるサービスを利用できました。

不具合

2008年3月18日には、W32H、W41CA、W41Hの3機種において、以下のような不具合が発表されました。

長い入力文字列を漢字に変換し、確定した後に発話キーで確定を取り消すと、電源が落ちる。

この不具合は、ケータイアップデートを行うことで修正が可能でした。ユーザーはアップデートを行い、この問題を解決しました。

その他

W32Hは、過去に人気バラエティ番組「run for money 逃走中」で使用されていました。番組内で逃走者たちが使用するツールとして、W32Hが登場しました。

関連項目

携帯電話
au（携帯電話）
日立製作所
CDMA 1X WIN
カシオ日立モバイルコミュニケーションズ（現・NECカシオ モバイルコミュニケーションズ）

外部リンク

au
KDDI au: オンラインマニュアル > W32H

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