W41H

W41Hは、日立製作所とカシオ日立モバイルコミュニケーションズ（現・NEC）が共同開発し、KDDIと沖縄セルラー電話からauブランドで販売されたCDMA 1X WIN（後のau 3G）対応の携帯電話です。

概要

W41Hは、au初の2軸回転式2.7インチワイド液晶ディスプレイを搭載し、2.1メガピクセルのオートフォーカスカメラとワンセグチューナーを内蔵した高機能端末です。アナログ放送には対応していません。EZ FeliCa（Edy、モバイルSuicaなど）、SD-Audio（AAC）、SD-Videoなど、当時のau携帯電話向けサービスの多くに対応していました。充電スタンドは小型のテレビスタンドとしても利用可能でした。2006年春モデルの中では最大級のサイズと重量でしたが、その多機能性からハイエンドモデルとして位置づけられました。

デザインは日立のプラズマテレビ「Wooo」を意識しており、卓上ホルダーやアンテナなど随所にテレビを彷彿とさせるフォルムが採用されています。外装には高度な2色・2層成型技術が用いられ、ディスプレイや着信ランプと外装の間に凹凸のないフラットなボディが特徴です。

また、かつて日立製携帯電話の代名詞であった「日立の樹」の着信メロディが、C451H以来久しぶりにプリセットされました。

評判

当時、ワンセグ対応端末としては新サービスに対応するなど完成度が高く、ヘビーユーザーから支持を得ました。フルブラウザ「PCサイトビューアー」や、Word、Excelなどのファイルを表示できる「PCドキュメントビューアー」も搭載され、ビジネスマンにも好評でした。しかし、高機能である反面、ボディの大きさや重さ、ボタンの押しにくさなど、使い勝手の面で指摘される点もありました。

沿革

2006年1月19日 - KDDIと日立製作所が公式発表。
2006年2月11日 - 日本全国で発売開始。
2012年7月22日 - L800MHz帯を使用するau携帯電話サービスの停波に伴い、翌日から利用不可。

不具合

発売後、いくつかの不具合が報告されました。

2006年3月8日発表:
ペア機能画面でスクロール中に別画面へ移動すると、省電力モードへ移行できなくなる。
「au Music Port」でCDから取り込んだ楽曲をminiSDカードに転送して再生すると、音がこもる。
2006年4月4日発表:
特定の放送局（山梨県および東海、北陸、近畿地方以西）でワンセグ放送を視聴した場合、データ放送が正しく表示されない。
2006年6月7日発表:
ダウンロードした電子ブックコンテンツをminiSDに移動、または「au Music Port」にバックアップ後に戻すと、ページが再生できない、または画像の一部が乱れる。
ダウンロードした「EZムービー」をminiSDに移動、または「au Music Port」にバックアップすると、音声が出ない、または画像の一部が乱れる。
ダウンロードした「EZ 着うた」をminiSDに移動、または「au Music Port」にバックアップすると、ノイズが入る。
2008年3月18日発表:
長い入力文字列を漢字に変換、確定後に発話キーで確定を取り消すと、電源が落ちる。

これらの不具合は、「ケータイアップデート」で修正可能でしたが、購入時期によっては既に修正された状態で販売されていました。

対応サービス

W41Hは、以下のサービスに対応していました。

EZテレビ（ワンセグ）
au LISTEN MOBILE SERVICE
PCサイトビューアー
PCドキュメントビューアー
着うたフル
EZ・FM
EZ FeliCa
EZナビウォーク
EZ助手席ナビ
EZチャンネル
SD-Video
SD-Audio
安心ナビ

関連項目

携帯電話
au (携帯電話)
日立製作所
CDMA 1X WIN
カシオ日立モバイルコミュニケーションズ

外部リンク

W41H (HITACHI)
au by KDDI
KDDI au: オンラインマニュアル > W41H
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