WebTV

WebTVとは

WebTV（ウェブティービー）は1996年にアメリカのマイクロソフトとウェブティービーネットワークス社によって開発された、家庭用テレビに接続して使用するインターネット端末です。このセットトップボックスは、特にパソコンを持たない家庭でも簡単にインターネットにアクセスできる手軽さから、多くのユーザーに受け入れられました。

サービス開始と普及

WebTVは1996年9月にアメリカでサービスを開始しました。従来のアナログ電話回線とテレビを接続するだけで、ネットサーフィンやメール、チャット、専用掲示板など、多彩なインターネットサービスが利用できました。この利便性は、その後のインターネットの普及に寄与しました。さらに、WebTVの技術を活かし、テレビ業界向けのソフトウェアである「Microsoft TV Server」も開発されました。

サービスはその後2001年にMSN TVに名称変更され、2013年にはサービスが終了することが発表されました。

技術と機能

WebTVの内蔵ブラウザはInternet Explorer 4.0に完全互換で、独自のDHTMLタグを使用することができました。ユーザーはネットワークを通じてファームウェアのアップデートを自動で行うことができ、その結果、常に最新の機能が利用可能でした。また、音源にはGM互換音源と1チャンネルのPCM音源が搭載されており、メールに音声を添付したり、MIDIデータを再生することも可能でした。

接続に関しては、当初は33.6kbpsの内蔵モデムが搭載されており、後のアップデートで56kbpsにも対応しました。ユーザーはWebTV専用のアクセスポイントを用いることで、簡単にインターネットに接続できました。最大6名のユーザー登録が可能で、それぞれ個別のメールアドレスを持つことができました。

日本における展開

WebTVは1997年12月に日本でもサービスを開始しました。ドメイン名は @webtv.ne.jp で、端末はレンタルと購入の選択肢がありました。日本では、セガのゲーム機ドリームキャスト向けの接続キットも提供され、一部の金融機関やメディアがコンテンツを提供しました。多くの主婦層に支持されましたが、2002年3月31日に日本でのサービスは終了しました。

その後、運営会社は利用中の端末の代わりとしてiBOX-2を無償配布しましたが、性能に関しては多くの不満が寄せられました。

沿革とサービス終了

WebTVのサービスは1996年9月に始まり、1997年4月にマイクロソフトがウェブティービーネットワークスを買収しました。その後も日本法人設立や対応端末の発売、アップデートなどが続きました。2001年にはMSN TVに改称し、最終的に2013年にサービスは終了しました。

まとめ

WebTVは家庭に安価で手軽にインターネットを提供する革新的な製品でしたが、ブロードバンドの普及やスマートフォンの登場により、徐々にその地位は失われていきました。マーケットの変化に伴い、サービス終了に至ったことは、インターネット環境の進化とともに、消費者のニーズも変化していることを示しています。

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