DAMS

DAMS (Driot-Arnoux Motor Sport) の概要

DAMS（Driot-Arnoux Motor Sport）は、1988年にジャン＝ポール・ドゥリオとルネ・アルヌーによって設立されたフランスのレーシングチームです。チームの設立に至る前、二人は1986年に「GDBAモータースポーツ」というチームを共に運営しており、これはフランスの若手ドライバーの育成を目的としていました。このGDBAチームでは、1987年からフランス人レーサーにシートを提供し、国際F3000選手権への参戦機会を創出しました。

しかし、1988年にGDBAの共同オーナーの一人であるピエール・ブランシェットが急逝し、チームはシーズン後に解散を余儀なくされます。これに伴い、アルヌーとドゥリオは新たにDAMSを設立しました。チーム名の由来は、ドゥリオ（D）、アルヌー（A）、そして「Motor Sports」を組み合わせたものです。

DAMSは1989年から国際F3000に参戦を開始し、エリック・ベルナールとエリック・コマスという有望なドライバーを起用しました。初年度には、コマスがチャンピオンと同点の2位、ベルナールが3位を獲得し、早くもその競争力を証明します。以降、DAMSはコマス（1990年）、オリビエ・パニス（1993年）、ジャン＝クリストフ・ブイヨン（1994年）をドライバーズチャンピオンに育て上げるなど、数多くの成功を収めました。

1994年にはF1参戦のための準備を開始し、イギリスのビスターにオフィスを設置しましたが、F1界での事故が多発し、変更を余儀なくされます。結果的に1996年からの参戦を目指すことになりますが、資金難やスポンサー不足が影響し、参戦を断念することに。その後、DAMSはレイナードと提携しつつも、多くの困難に直面しました。

1990年代後半には、ル・マン24時間レースやアメリカン・ル・マンシリーズ、FIA GT選手権に参戦。2003年にはフォーミュラ・ルノーV6・ユーロカップでチャンピオンを獲得します。さらに、2005年には新設のGP2に参戦し、A1グランプリでフランスチームとして優勝を果たしました。後にフォーミュラ・BMWヨーロッパ選手権やフォーミュラ・ル・マンにも参戦。

2006年からはトヨタ・ヤングドライバーズ・プログラムを受け入れ、中嶋一貴と小林可夢偉が所属しました。小林はGP2アジアシリーズでチャンピオンを獲得。2010年以降、DAMSはルノーのドライバー育成プログラムに提携することとなります。

DAMSは着実に成果を残し、GP2メインシリーズではロマン・グロージャンとダヴィデ・ヴァルセッチがそれぞれドライバーズチャンピオンに輝き、2012年にはチームズタイトルも獲得しました。

フォーミュラEへの参戦

DAMSは2014年からフォーミュラEに参戦し、「チーム・e.dams・ルノー」を設立しました。ドライバーには元F1ドライバーのセバスチャン・ブエミとアラン・プロストの息子、ニコラ・プロストが起用されました。初年度には、チームチャンピオンとなり、ブエミはドライバーズランキングで2位を獲得します。

その後のシーズンでも継続的に成功を収め、2015-16シーズンには全10戦中5勝を挙げ、2連覇を達成。ブエミは自身もタイトルを獲得し、プロストも伴奏を果たしました。性的続行されるドライバー体制は、ブエミとプロストが引き続き組む形で維持され、さらなる勝利に挑みます。

2018年には、ニッサンがマニュファクチャラーとなり、「ニッサン・e.dams」として新たなスタートを切りました。2022年には元F1ドライバーのシャルル・ピックがチームを買収することが発表され、その後日産自動車も「e.dams」を買収。DAMSは新しい時代への扉を開くこととなりました。

DAMSは、これまで数々のレースで実績を残し、現在も成長を続ける重要なレーシングチームとなっています。

もう一度検索