Ee'MALL

ee'MALL（イーイーモール）とは



『ee'MALL』（イーイーモール）は、2003年3月にコナミ（現コナミデジタルエンタテインメント）が稼働を開始した、e-AMUSEMENT対応のデジタルショッピングシミュレーションゲームです。後に続編となる『ee'MALL 2nd avenue』（イーイーモール セカンドアベニュー）も同年12月に登場しました。

ゲーム概要



このゲームは、同社の音楽ゲーム「BEMANIシリーズ」との連動をメインとしており、楽曲配信マシンのような位置づけでした。しかし、BEMANIシリーズには含まれません。『ee'MALL』シリーズは、2006年5月1日にサービスを終了しており、以下ではサービス稼働時のシステムを中心に解説します。

プレイ方法



『ee'MALL』シリーズには専用のエントリーカードは存在せず、e-AMUSEMENT対応ゲームのエントリーカードを利用してプレイします。筐体には画面モニター、カード挿入スロットに加え、操作用の液晶パネルとダイヤル、ボタンが備えられています。

ゲームを始めるには、まずエントリーカードを挿入し、その後クレジットを投入します。ゲーム内では「チケット」を消費して各ショップを利用し、サービスを受けることができます。通常、1クレジットで5枚のチケットが得られ、余ったチケットはカードごとに蓄積され、次回以降のプレイで継続使用可能です。

KONAMI IDを登録したエントリーカードを『ee'MALL』に通すと、プレイ回数に応じてポイントが加算されます。当初は共通ポイントでしたが、2003年4月10日以降は筐体ごとに独立管理されるようになりました。ポイントは、プレイ後『ee'MALL』筐体にカードを通すまでサーバーに保留され、通した時点で加算されるシステムです。複数のゲームのエントリーカードを所持していても、同じKONAMI IDで登録されていれば、ポイントは合算されます。ただし、新作の場合は再度『ee'MALL』に通して認識させる必要がありました。

初期は携帯電話でのKONAMI ID本登録が必要でしたが、後にPCサイトでも可能となりました。また、初代では60日以内にカードを通さないとデータが失効しましたが、『2nd avenue』からは無期限にデータが保持されるようになりました。

対応作品



主にBEMANIシリーズの各作品と連動していました。

ショップ



『ee'MALL』内には様々なショップが存在し、チケットを消費してサービスを受けることができました。

各ショップの機能



  • - INFORMATION: カードデータなどの個人情報を閲覧可能。MALLSの基本設定、入手済みアイテム一覧、エントリーカードデータも閲覧可能。
  • - RECORDS: メインショップ。ポイントを消費して『pop'n music』シリーズの楽曲（プレイ権利）を購入可能。『2nd avenue』からは『GUITARFREAKS』『drummania』の楽曲配信も開始。購入した楽曲はKONAMI IDに登録され、どの筐体でも利用可能でした。不要になったアイテムの売却も可能です。
  • - AMUSEMENT: ミニゲームをプレイし、ポイントを獲得できます。『2nd avenue』からはミニゲームごとに消費チケット枚数が異なります。
  • - bemani / bemani 2ndMIX: 『beatmania』風のミニゲーム。楽曲は『pop'n music』向けの配信曲です。『2nd avenue』からは「2ndMIX」に名称変更。ゴールドディスク所持で出現曲も追加。
  • - アメフリ: コンピュータ対戦ゲーム。雨水を集めて隣家に送り込みます。
  • - 卓球道: コンピュータと卓球で対戦します。
  • - 射的Q: お祭りの射的をモチーフにしたミニゲームです。
  • - プカプカプーカ: 気球に乗って障害物を避けながらゴールを目指します。
  • - EE-QUARTH: 『2nd avenue』から追加。『クォース』風のシューティングゲーム。
  • - 鉄人レース: 『2nd avenue』から追加。水泳、自転車、マラソンのトライアスロンゲーム。
  • - 忍者伝: 『2nd avenue』から追加。忍者となり、手裏剣で敵と戦います。
  • - POLICE BOX: 落とし物を拾える交番。まれにレアアイテムが手に入ることも。
  • - RESTAURANT: スロット形式のミニゲームでポイントを獲得。目押しが可能で、高得点を狙えます。
  • - POST OFFICE: 他のKONAMI IDにメールを送信可能。初代ではアイテム添付も可能でしたが、『2nd avenue』で廃止。
  • - GOODS / pop'n music PLAZA: 『pop'n music』のキャラクターを着せ替え可能。『2nd avenue』ではMALLSの着せ替えに変更。
  • - MALLS SHOP: 『2nd avenue』から追加。自分の分身キャラクター「MALLS」を着せ替えられます。着せ替えたMALLSは全国のプレイヤーに公開可能。
  • - 麻雀格闘倶楽部の部屋: 『2nd avenue』から追加。『麻雀格闘倶楽部』の特殊情報閲覧チケットを販売。
  • - MIX GARAGE: 『2nd avenue』から追加。アイテムを合成して新たなアイテムを作成。レア楽曲が先行入手できることも。
  • - Mobile SHOP: 『2nd avenue』から追加。携帯サイト向けの着信メロディや待ち受け画像を入手可能。現在はサービス終了。

当初予定されていた「AUCTION」は未実装に終わりました。

ポイントとアイテム



ショップではミニゲームでポイントを得たり、アイテムを購入したりできます。ポイント上限は99,999ポイント。アイテムの所持上限は、初代では99種類でしたが、『2nd avenue』では250個に増加、同一アイテムの複数所持も可能になりました。

配信楽曲について



『ee'MALL』シリーズで配信された楽曲は、主に他機種からの移植曲やオリジナル曲がありました。楽曲は定期的に追加され、RECORDSなどで購入できました。入手した楽曲は『ee'MALL』対応筐体でのみプレイ可能でした。

pop'n music 向け楽曲



初代ではオリジナル12曲、移植35曲の計47曲が配信され、『pop'n music 9』から『11』に対応しました。『2nd avenue』では、前作の47曲に加え、オリジナル15曲、移植21曲、MIX限定4曲の計40曲が配信され、『pop'n music 10』以降に対応しました。これらの楽曲は「ee'MALLカテゴリ」に収録され、担当キャラクターは既存のものが再利用されました。

GUITARFREAKS & drummania 向け楽曲



『2nd avenue』ではオリジナル12曲、移植6曲の計18曲が配信され、『GUITARFREAKS 10thMIX』と『drummania 9thMIX』以降に対応しました。ムービーは汎用で、セッションプレイはできませんでした。

楽曲の重複とセット販売



『pop'n music』と『GUITARFREAKS』&『drummania』両機種で重複して配信された楽曲もあり、複数機種対応のセット販売も行われました。セット販売は個別購入よりもお得でした。

サービス終了とその後



2004年以降、新規楽曲の追加は停止し、2006年5月1日にサービスは終了しました。しかし、サービス終了後も、既に入手済みの楽曲は一部機種でプレイ可能でした。

楽曲の解禁



  • - 『GuitarFreaksV3』と『DrumManiaV3』では、『ee'MALL 2nd avenue』の全楽曲が初期状態で解禁されました。
  • - 『pop'n music 14 FEVER!』では初代の47曲が、『pop'n music 15 ADVENTURE』では『2nd avenue』の40曲が解禁されました。また、『GuitarFreaks』と『DrumMania』のみだった楽曲も移植され、『pop'n music』で全ての『ee'MALL』楽曲がプレイ可能になりました。
  • - 以降のシリーズでは一部楽曲が削除、譜面が変更されるなど、変遷を辿りました。

後のシリーズでの収録



  • - 『GuitarFreaksXG』シリーズでは、CLASSICモードで全曲が選択できましたが、新譜面モードでは一部のみに。
  • - 『GITADORA』シリーズでは、隠し曲として復活収録される楽曲もありました。
  • - 『pop'n music Sunny Park』以降では、シリーズ別フォルダから外れ、他のフォルダから選曲する形になりました。

家庭用への移植



PlayStation 2版、PlayStation Portable版の『pop'n music』シリーズや『GuitarFreaks & DrumMania』シリーズでは、『ee'MALL』の楽曲が少しずつ移植されています。特に『GuitarFreaks & DrumMania』では、ムービーが新規制作され、セッションプレイも可能になりました。これらの仕様は、後にアーケード版にも反映されました。

サウンドトラック



2006年にコナミスタイル限定で『ee'MALL & ee'MALL 2nd avenue サウンドトラック』が発売されました。また、2011年には『pop'n music SUPER BEST BOX』にも再録されました。

脚注



右寺修（MTO）がサウンドプロデュースを担当しました。

関連項目




外部リンク



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