テッセン

テッセン（鉄線）

テッセン（学名: Clematis florida）は、キンポウゲ科センニンソウ属に分類されるつる性の多年草です。クレマチスの一種としても知られ、「テッセン」という名前でクレマチス全体を指すこともあります。

形態・生態

テッセンの花は、白色で、5～8cm程度の大きさのがく片が6枚あります。開花時期は春から初夏にかけてで、涼しい環境を好みます。暑さに弱いため、夏は日陰で過ごすことが多いです。冬は地上部が枯れることがありますが、地下茎で越冬し、翌年も花を咲かせます。

分布・生育地

テッセンの原産地は中国で、中国では「鉄線蓮」と呼ばれています。日本には江戸時代初期の1661年～1671年頃に渡来し、観賞用として栽培されるようになりました。その後、ヨーロッパへは1776年に紹介されました。

人間との関わり

テッセンは、観賞用として古くから親しまれており、多くの園芸品種が作出されています。庭や鉢植えで栽培されるほか、切り花としても利用されています。

図柄

江戸時代には、現在の大阪府高槻市を治めていた摂津高槻藩主の永井家で、一族専用の家紋として鉄線紋の図柄が用いられました。このことから、テッセンは日本の文化とも深く結びついている植物といえるでしょう。

脚注

[1] 北村四郎、村田源『原色日本植物図鑑 草本篇 第2 (離弁花類)』保育社〈保育社の原色図鑑〉、1961年、226頁。

関連項目

クレマチス

外部リンク

Clematis florida Thunb (英語) - Integrated Taxonomic Information System. 2012年7月18日閲覧。
Clematis florida (英語) - National Center for Biotechnology Information（NCBI）.
Clematis florida (英語) - Encyclopedia of Life.

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