キン肉スグル

キン肉スグル

キン肉スグルは、ゆでたまごの漫画『キン肉マン』シリーズに登場する主人公であり、キン肉星の王子です。作中では「キン肉マン」の通称で広く知られ、多くの仲間やライバルたちとの激闘を繰り広げ、超人界の平和のために戦い続けます。

概要

キン肉スグルは、超人的な能力を持つ「超人」の一人です。当初は地球出身と思われていましたが、実はキン肉星の王子であることが判明します。物語が進むにつれて、彼は宇宙中の超人の頂点であるキン肉星第58代大王に即位します。スグルの外見は、丸い団子鼻とタラコ唇が特徴ですが、これはマスクであり素顔ではありません。キン肉族には、生涯マスクを着用する掟があり、素顔を見られることは死を意味します。しかし、素顔は黒髪で鼻筋の通った精悍な顔つきであることが、作中でわずかに描写されています。額には「肉」の文字が刻まれ、尻にはキン肉族の証である「KINマーク」があります。

初期には、ニンニクをエネルギー源とし、牛乳を弱点としていましたが、物語の進行とともにこれらの設定は変化しています。カナヅチであった過去もありますが、特訓により克服しています。数々のタイトルを獲得し、その実力は折り紙付きです。「キン肉バスター」をはじめとする必殺技や、「カメハメ100殺手」など多彩な技を持ち、ピンチには潜在能力である「火事場のクソ力」を発動させて逆転勝利を収めます。

性格は明るくお調子者で、下品な一面もあります。臆病な面もありますが、正義感が強く、仲間の危機を見過ごせない性格です。そのため、かつての敵とも心を通わせ、信頼関係を築くことも多いですが、疑り深い一面もあり、初対面の超人にはなかなか心を開かないこともあります。作者のゆでたまごは、スグルを「人の家に図々しく上がり込んで、冷蔵庫の中の物を勝手に食べそう」なタイプと評していますが、同時に「ダメな奴でも頑張ればどんどんカッコ良くなる」というキャラクターとしても描いています。

スグルの一人称は「私」ですが、「オレ」や「ボク」を使うこともあります。口癖は「へのつっぱりはいらんですよ」で、これは自信があるときに使う言葉です。キン肉族の闘いの三カ条である「強く・激しく・楽しく」を遵守し、ユーモアあふれる入場パフォーマンスも欠かせません。

キン肉ハウス

地球では、自身の顔を模した掘建て小屋「キン肉ハウス」を住居としています。当初は経済的な困窮の象徴でしたが、キン肉星の王子であることが判明してからも、スグルは正式な王位継承までの間、この家で暮らし続けました。

『キン肉マン』でのキン肉マン

生い立ち

キン肉スグルは、キン肉星でキン肉真弓の次男として生まれました。誕生後、マスクのデザインがコンピューターによって決められたため、現在のブタ顔マスクを着用することになります。幼少期には、事故で左脇腹を負傷し、これが彼の弱点となりました。幼稚園入園の祝いに行った家族旅行中、ブタと間違えられ地球に捨てられるという悲劇に見舞われます。

地球で生活を始めたスグルは、ウルトラマンなどのスーパーヒーローに憧れ、正義を胸に抱きますが、人々からの冷遇やいじめの中で育ちます。

怪獣退治編

地球防衛軍から怪獣退治の依頼を受けたスグルは、怪獣たちとの戦いに挑みます。当初は連戦連敗でしたが、キン肉星から来たミートによって、自身がキン肉星の王子であることが判明します。ミートと暮らしながらも「ダメ超人」と呼ばれる日々が続きましたが、スグルの情熱と行動は、次第に周囲の人々を惹きつけます。テリーマンをはじめとする生涯の親友や、二階堂マリ、翔野ナツ子といった重要な人物たちとの出会いもこの時期です。

超人オリンピック出場

超人のチャンピオンを決める超人オリンピックで、ロビンマスクの粋な計らいにより日本代表となったスグルは、決勝トーナメントに進出します。強敵たちとの戦いを経て、決勝でロビンマスクを破り優勝を果たします。超人オリンピック覇者として、世界遠征に出発しました。

ザ・マシンガンズ結成

ハワイでプリンス・カメハメと出会い、彼の指導の下で「48の殺人技」を習得し、肉体を鍛え上げます。その後、アメリカでWSC（超人評議会）とWSF（超人同盟）の対立に巻き込まれ、正体を隠して戦うことになります。ロビンマスクとの再会や、スカル・ボーズの策略など、数々の困難を乗り越え、テリーマンとのタッグチーム「ザ・マシンガンズ」を結成し、タッグリーグ戦を制覇します。

第21回超人オリンピック ザ・ビッグファイト編

第21回超人オリンピック ザ・ビッグファイトで、再び優勝を目指すスグルは、強敵ウォーズマンとの死闘を繰り広げます。ラーメンマンとの友情を胸に、必殺技「キン肉バスター」を駆使してウォーズマンを破り、史上初の親子二代でのV2を達成します。この頃から、マリとのロマンスも進展を見せます。

7人の悪魔超人編

超人オリンピックV2を達成したキン肉マンの前に、かつて追放された7人の悪魔超人が現れ、スグルに挑戦します。ミートをバラバラにされたスグルは、悪魔超人たちとの壮絶な戦いに挑みます。仲間たちの協力や、モンゴルマンとの共闘を経て、最後はバッファローマンを破り、ミートを救出します。

黄金のマスク編

悪魔六騎士によって黄金のマスクが盗まれ、超人パワーが奪われるという危機の中、キン肉マンは悪魔騎士たちとの戦いに挑みます。ウルフマンやジェロニモの犠牲を受けながらも、悪魔将軍との壮絶な戦いを制し、友情の力を証明しました。キン肉ドライバーを習得したのもこの時です。

夢の超人タッグ編

悪魔将軍との戦いの後、アシュラマンとサンシャインの呪いの人形によって、友情パワーを奪われたキン肉マンは、友情を失った仲間たちとの戦いを強いられます。プリンス・カメハメがキン肉マングレートに扮して参戦しますが、カメハメは命を落とし、テリーマンが2代目キン肉マングレートとして戦います。ヘル・ミッショネルズとの死闘を制し、地球を救います。

キン肉星王位争奪編

キン肉星の王位継承をめぐり、キン肉マンは5人の王位後継者候補とのサバイバルマッチに挑みます。数々の戦いを経て、キン肉アタルの協力や、マッスル・スパークを習得し、キン肉マンスーパー・フェニックスを破り、キン肉星大王の座を継承します。

完璧超人始祖編

キン肉星大王となったスグルは、完璧超人の本隊である完璧・無量大数軍との戦いに挑みます。ネメシスとの戦いの中で、自身のルーツや友情の力を再認識し、マッスル・スパークで勝利します。

オメガ・ケンタウリの六鎗客編

オメガ・ケンタウリの六鎗客との戦いに巻き込まれたスグルは、彼らの目的が星を救うためであることを知り、協力を約束します。パイレートマンとの戦いで三度目の火事場のクソ力を発揮し勝利し、友情の力は星を救う力になると確信します。

新シリーズ

調和の神が地上に襲来した後、スグルはミートと組んで超神たちの動向を探ります。バベルの塔で超神たちと戦い、マグニフィセントとの戦いに勝利します。

アニメオリジナル

テレビスペシャルでは、ラッカ星で宇宙野武士と戦い、マロン姫との悲恋を経験します。

主要対戦成績

スグルの主な対戦成績は、怪獣退治編から始まり、数々のシングルマッチ、タッグマッチ、団体戦を経て、多くの強敵を倒してきたことがわかります。

『キン肉マンII世』でのキン肉マン

第58代キン肉星大王として登場するスグルは、息子・万太郎を溺愛する一方、自身の老いと戦いながら、万太郎の成長を見守ります。

究極の超人タッグ編

過去の出来事が改変され、再びタッグ戦に挑むことになったスグルは、新世代超人たちを敵視しながらも、万太郎の成長を認め、彼の息子であることを受け入れます。

『キン肉マンII世〜オール超人大進撃〜』でのキン肉マン

万太郎のセコンドとして登場し、彼を導きます。

番外編・読切作品でのキン肉マン

様々な番外編や読切作品でも、スグルは活躍しており、『超こち亀』では両津勘吉に逮捕されるというコミカルな一面も見せています。

マッスル・リターンズ

『マッスル・リターンズ』では、リングを降りたスグルが、残虐超人との戦いに再び立ち向かいます。

テリーマンとの闘い

テリーマンとの熱い戦いは、スグルの友情と闘志を象徴する物語です。

得意技

キン肉スグルの得意技は数多く、特に「キン肉バスター」「キン肉ドライバー」「マッスル・スパーク」は彼の代名詞とも言える必殺技です。「48の殺人技」や「52の関節技」も駆使し、数々の激戦を制してきました。また、マスクの下に隠された素顔から放つ「フェイスフラッシュ」は、強力なエネルギーを放ち、仲間を救う力となります。他にも、「肉のカーテン」や「キン肉フラッシュ」など、ユニークな技も持っています。

プロフィール

キン肉スグルのプロフィールは、正義超人でありながら、様々な異名を持ち、多くのタイトルを獲得してきたことがわかります。また、好物や弱点、趣味など、人間味あふれる一面も持ち合わせています。彼の数々の異名や肩書き、タイトル歴は、彼がいかに多くの人々に愛され、影響を与えてきたかを物語っています。

声優

アニメ版では神谷明が長年キン肉スグルの声を担当しており、その力強い演技は多くのファンを魅了しました。

テーマソング

キン肉マンのテーマソングは、彼のキャラクターを象徴するような熱い曲が多く、多くの人々に愛されています。

家系図

キン肉スグルの家系図は、彼の血筋やルーツを理解する上で重要な情報です。

コンピュータゲーム

多くのゲーム作品で、キン肉マンはプレイアブルキャラクターとして登場しており、ファンはゲームの中で彼の活躍を楽しむことができます。

その他

キン肉マンのキャラクターは、作者の少年時代のアイデアがもとになっており、マスクの設定は取材中に生まれたものです。また、素顔については、様々な憶測や話題を呼んでいます。

キン肉マンは、主人公でありながら人気投票で1位になることはなく、ファンから愛される独特なキャラクターです。

脚注

注釈や出典、参考文献は、キン肉スグルに関する詳細な情報を確認する上で役立ちます。また、関連する項目を参照することで、より深くキン肉マンの世界を楽しむことができるでしょう。

もう一度検索