サトノフラッグ

サトノフラッグの競走馬としての軌跡

サトノフラッグ（英: Satono Flag）は、2017年2月26日に北海道安平町のノーザンファームで誕生しました。2017年のセレクトセールで、1億6500万円という高額で里見治氏に落札され、同年に育成された後、美浦の国枝栄厩舎に入厩しました。

デビュー前の経緯

サトノフラッグは厩舎に入ってからしっかりと育成され、2歳を迎えると2019年10月19日に東京競馬場でデビューしました。芝2000mの新馬戦で6着となりましたが、続く未勝利戦で見事に初勝利を飾り、コースレコードも記録しました。これが彼の競走生活の幸先の良いスタートとなります。

3歳時の活躍

2020年には、1月に中山競馬場での1勝クラスで好位をキープし、最後の直線で見事に先頭に立ち連勝。続く3月には弥生賞ディープインパクト記念に出走し、父ディープインパクトの主戦騎手武豊と共に臨みました。このレースでは、後方から徐々にポジションを上げ、直線では競り合いを制し1馬身3/4を離して優勝。これにより皐月賞への優先出走権を得ることができました。

皐月賞には2番人気で臨みましたが、スタートは良好だったものの、リズム良く追走したにもかかわらず、伸びきれず5着に終わります。続く東京優駿（ダービー）でも4番人気で出走しましたが、後方からの戦法に出たものの結果は11着と振るわず、武豊騎手もレースの内容に不満を残しました。

秋への挑戦

秋競馬ではセントライト記念からスタート。戸崎圭太騎手のもとでレースを進めましたが、人気を集めたものの2着に留まり、菊花賞への出走を決定づけました。菊花賞では再び戸崎騎手が騎乗し、5番人気で出走しましたが、優勝したコントレイルやアリストテレスには敵わず、最後の直線で4着のディープボンドを交わし3着を確保します。

その後の成績と引退

2021年に入ると、3か月ぶりの実戦はアメリカジョッキークラブカップで11着と振るわず、その後も金鯱賞7着、エプソムカップでは素晴らしい末脚を見せるも2着と結果が続きました。しかし、右橈骨の骨折が報告され、6か月以上の休養となります。

2023年1月28日、白富士ステークスに出走しますが、ここで左前肢の跛行を発症し、競走を中止。これにより2月3日付でJRAの競走馬登録が抹消され、その後はノーザンファームに戻る予定となります。しかし、母バラダセールと縁のあるアルゼンチンのバカシオン牧場で種牡馬入りが決定しました。

血統

サトノフラッグの母であるバラダセールは、2011年のポージャ・デ・ポトランカス（アルゼンチン1000ギニー）やセレクシオン大賞（アルゼンチンオークス）を制した名馬です。また、全妹のサトノレイナスも実績を持っており、2020年の阪神ジュベナイルフィリーズで2着に入るなど、家族も競馬界での活躍が際立っています。

サトノフラッグは、強い血統背景から期待を寄せられた競走馬であり、その歩みは多くの競馬ファンに記憶されることでしょう。

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