ジャーキー

ジャーキーとは

ジャーキー（jerky）は、主に肉を干して作られる保存食品であり、特に南米の先住民に由来する言葉が名前の起源です。具体的には、ケチュア語の「チャルケ（charque）」や「チャルキ（charqui）」が基になっており、これが英語の「ジャーキー（jerky）」という表現に変化しました。

製法と特徴

ジャーキーは、肉をただ干すのではなく、塩や香辛料を施すことにより腐敗を防いでいます。この際、燻製にする技術もよく使われ、燻煙されたものは「スモーク・ジャーキー」として知られています。さらに、特定のタレに漬けてからオーブンで乾燥させる方法も一般的で、特に日本で作られる製品では醤油が風味づけに利用されることが多いです。

一般的に「ジャーキー」と呼ばれる場合、牛肉であることが多く、特にビーフジャーキーが主流です。しかし、その他にも馬肉や豚肉、鶏肉のササミ、鮭など、様々な肉を使ったジャーキーが存在します。まれにカンガルーやワニ、イノシシ、さらにはネズミやサメの肉を用いたものも生産されています。日本におけるスルメは「イカのジャーキー」として知られており、ほかにも北海道の「鮭とば」や千葉県の「鯨のたれ」なども、ジャーキーの一種と見なされることがあります。

歴史

アメリカでは1960年代からジャーキーが広く普及し、特にベトナム戦争の頃には兵士の携帯食として広く利用されたと言われています。訪米した日本人観光客にとっては、定番のお土産とされていましたが、現在ではBSE問題により日本国内に持ち込むことができなくなっています。

ペットフードとしての利用

ジャーキーは人間が食べるだけでなく、犬や猫の食餌としても多く販売されています。一般的なペット用ジャーキーは、塩や香辛料がほとんど使われていないため、味付けが控えめです。犬用のビーフジャーキーも存在しますが、コストがかかるため、鶏肉を使ったジャーキーが主に流通しています。

食べ方

ジャーキーはそのままかじることが多く、またスープの具材としても重宝されています。適度に塩味がついているため、酒のつまみとしても人気があります。特に南米では、スープに加えたりする形で多様な食材として利用されています。

BSE問題の影響

2000年初頭から始まったBSE問題により、アメリカおよびカナダ製の牛肉ジャーキーなどは、日本国内への持ち込みが禁じられています。牛肉の輸入が再開された後も、2021年時点では依然として持ち込みが許可されていません。これにより、日本でのジャーキーの消費市場は大きく影響を受けたと言えるでしょう。

関連する製品

• - ペミカン: 食肉と脂肪を混ぜた保存食品。
• - マハオ: キノコを主原料とする乾燥食。
• - さいぼし: 干し肉の一種。
• - ビルトング: 南アフリカで作られる、スパイスで味付けした乾燥肉。
• - モハマ: スペインのマグロを用いたジャーキーの一種で、生ハムに近い特徴があります。

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