ブルゴス

ブルゴス

ブルゴス（スペイン語: Burgos）は、スペインのカスティーリャ・イ・レオン州に位置する基礎自治体であり、ブルゴス県の県都として重要な役割を果たしています。2018年の時点で、ブルゴスの人口は175,921人であり、スペイン北部の交通要所としても知られています。この街は、数世紀にわたる歴史を有し、軍事拠点としての重要性を持っていました。

地理的背景

ブルゴスは、アルランソン川沿いに広がる丘陵地帯に立地しており、周囲は農業と工業が盛んな地域です。周辺には、州都であるバリャドリッドが約115 km南西に、バスク州の州都ビトリア＝ガステイスが約100 km北東に位置しています。この立地は、歴史的に見ても地理的な要所でした。

歴史

古代時代には、ケルト人がこの地に集落を築いていました。ブルゴス郊外のアタプエルカ遺跡では、貴重な人類の化石が発見されています。9世紀末には、アストゥリアス王国によって城塞都市が設立され、その後、レコンキスタの初期には軍事拠点として利用されました。

11世紀以降、ブルゴスはカスティーリャ王国の都として重要な地位を確立し、著名な軍人エル・シッドがこの地で育ったことから、街の至る所には彼の像が見られます。特にアルランソン川の橋や広場に設置されています。

1221年には、ブルゴス大聖堂の建設が始まり、16世紀には完成しました。この大聖堂はユネスコの世界遺産としても登録されています。

1930年代後半にはスペイン内戦の中で、フランコの反政府軍の拠点となりました。また、1970年には、バスク祖国と自由（ETA）の活動家に対する軍事裁判、いわゆるブルゴス裁判が行われました。この裁判は、国内外で抗議の声を引き起こし、1979年には映画化されるほどの影響を及ぼしました。

2008年にはブルゴス空港が旅客便の運航を開始し、2010年には人類進化博物館が開館しました。この博物館は、訪問者数が多く、州内では最も人気のある博物館となりました。2013年には「スペイン美食首都」に選出され、2015年にはユネスコから「美食都市」として認定されるなど、食文化も豊かです。

交通網

ブルゴスは歴史的にバスク地方とカスティーリャ地方を結ぶ重要な交通ルートであり、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路も通っています。N-1号線を利用すればマドリードとのアクセスも容易です。鉄道では、複数の路線が直通しているほか、将来的には高速鉄道AVEによるマドリードとの接続も予定されています。また、ブルゴス市街地から4km東にはブルゴス空港が位置し、商業フライトも行われています。

ブルゴス大聖堂

ブルゴス大聖堂（サンタ・マリーア大聖堂）は、ブルゴスの象徴とも言える建物であり、13世紀に始まり16世紀に完成しました。大聖堂内には、中世の英雄エル・シッドとその妻が埋葬されています。大聖堂の前に広がるサンタ・マリーア広場は観光客にとっても人気のスポットとなっています。さらに、近隣にはエル・シッドの像をあしらったサンタ・マリーア門もあるため、訪問者はこの地域の歴史と文化を感じることができるでしょう。

スポーツ

ブルゴスには多様なスポーツクラブも存在し、特にサッカークラブのブルゴスCFや、バスケットボールチームのCBミラフローレス、CBティソーナなどが活発に活動しています。また、ラグビーチームのCDAラグビー・ブルゴスも有名です。

姉妹都市

ブルゴスは、ベルギーのブルッヘ、フランスのLoudunやペサック、イタリアのヴィチェンツァ、スペイン国内のバレンシア、メキシコのサン・フアン・デ・ロス・ラゴスなど、複数の姉妹都市を持っています。これにより、国際的な文化交流が促進されています。

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