プロレスゲーム

日本のプロレスゲーム史：80年代から現代まで

この記事では、日本のアーケードゲームおよび家庭用ゲーム機で発売されたプロレスゲームの変遷を、1980年代から2020年代初頭までを時系列でたどりながら詳細に解説します。格闘技ゲームやパチンコ・パチスロなどは除外します。

初期のプロレスゲームとキン肉マン効果

日本の家庭用ゲーム機における初期のプロレスゲームとして、『キン肉マン マッスルタッグマッチ』（ファミリーコンピュータ）が挙げられます。このゲームの人気は、プロレスゲーム市場を大きく拡大するきっかけとなりました。初期のゲームはシンプルなアクションゲームが中心でしたが、グラフィック技術の進歩とともに、ゲーム性も大きく変化していきます。

レスラーとゲーム性の進化

登場キャラクターは、初期は架空のレスラーが中心でしたが、1990年代以降、『全日本プロレス』などのタイトルで実在のレスラーが登場するようになりました。現在では、実在レスラーを起用したゲームが主流となっています。さらに、レスラーエディット機能を搭載した作品も登場し、プレイヤー自身がオリジナルのレスラーを作成できるようになりました。

初期のゲームでは入場シーンがなく、試合がいきなり始まるのが一般的でしたが、1990年代半ばからは、選手入場シーンが追加されるようになり、ゲームの演出も豊かになりました。しかし、初期の入場シーンは横アングルが中心で、リアルな表現とは言い難いものでした。2000年代以降は、複数アングルの採用や、演出の強化、そして一部作品では選手のテーマ曲使用など、よりリアルで迫力のある演出が実現されています。会場の変更が可能な作品も登場し、ゲームの多様性も増しました。

音声と操作性の変化

音声に関しても、アーケードゲームでは初期から技の音声やレフェリーのカウントが実装されていましたが、家庭用ゲーム機では初期は効果音のみでした。1990年代初頭からレスラーの掛け声が追加されるようになりましたが、当初は本人の声ではなく、後に『ファイヤープロレスリング』シリーズでは、一部レスラーの声を実際のプロレスラーが担当するようになりました。1990年代後半以降は、CD-ROMなど大容量メディアの普及により、実況・解説などの音声も追加されるようになりました。

操作性も大きく変化しました。初期の作品では攻撃方法は打撃のみで、ボタン連打やタイミング合わせが中心でしたが、現在では、複数のボタンを組み合わせた複雑な操作が必要となり、操作難易度も上がっています。

2010年代以降と新たな潮流

2007年の『レッスルキングダム2』以降、日本のプロレスを題材としたゲームの発売が減少しました。これは、プロレス人気低迷の影響と考えられています。WWEを題材としたゲームは、2012年の『WWE'12』が日本で最後に発売されたナンバリングタイトルでした。しかし、2017年には『WWE 2K18』がダウンロード販売を開始し、2018年には『FIRE PRO WRESTLING WORLD』が新日本プロレスを題材とするなど、復活の兆候も見られます。

2020年代に入ると、開発費の高騰によりスポーツゲーム全体の発売数は減少傾向にあります。2019年発売の『WWE 2K20』では不具合が多発したことを受け、『WWE 2K21』の発売は見送られました。リアル志向から離れ、パーティーゲームを意識した『チキチキプロレス大乱闘!!』や『WWE 2K バトルグラウンド』といった作品も登場しており、原点回帰的な動きも見られます。

各年代別の代表的なプロレスゲーム

1980年代

1983年 『ザ・ビッグ[[プロレスリング]]』（データイースト）: 8方向レバーと2ボタンによる操作、入場シーン、音声合成による効果音と実況など、当時としては革新的な要素が盛り込まれたアーケードゲーム。
1984年 『アッポー』（セガ・エンタープライゼス）: 8方向レバーと3ボタンによる操作、当時の人気レスラーをモデルにしたキャラクターが登場。
1985年 『キン肉マン マッスルタッグマッチ』（バンダイ）: 家庭用ゲーム機で初めて大きな人気を得たプロレスゲーム。ジャンプアクションや必殺技、ギミックなど、独自性のある要素が特徴。
1986年 『プロレス』（任天堂）: 『ファイプロシリーズ』の開発者である増田雅人が開発に関わった作品。スタミナシステムや返し技、場外乱闘など、より本格的なプロレス要素が盛り込まれた。
* 1989年 『ファイヤー[[プロレスリング コンビネーションタッグ]]』（ヒューマン）: 斜めに配置されたリング、流血表現、腕の耐久力低下など、演出面でも進化が見られる。

1990年代以降

この年代以降は、実在レスラーの登場、レスラーエディット機能の追加、グラフィックや音質の向上、操作性の複雑化など、様々な進化が加わっています。多くのタイトルが発売されているため、詳細はゲーム一覧を参照してください。

プロレスゲーム一覧

（このセクションには、入力データに記載されたプロレスゲームのリストがそのまま掲載されます。非常に長いリストのため、ここでは省略します。）

まとめ

日本のプロレスゲームの歴史は、アーケードゲームから家庭用ゲーム機へと移り変わり、技術革新と共に進化を遂げてきました。初期のシンプルなアクションゲームから、リアルな表現や高度なシミュレーション要素を取り入れた作品まで、多様なゲーム性が生み出されてきました。プロレス人気とゲーム市場の動向に影響を受けながらも、新たな潮流も生まれており、今後のプロレスゲームの発展に期待がかかります。

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