ミキモト真珠島

ミキモト真珠島とは

ミキモト真珠島は、三重県鳥羽市の鳥羽湾に浮かぶ小さな島です。ここは、世界で初めて真珠の養殖に成功した場所として知られ、真珠の歴史と文化を伝える観光施設となっています。島全体が株式会社御木本真珠島によって運営されており、真珠博物館や海女の実演など、真珠に関する様々な体験ができます。

年間を通して多くの観光客が訪れ、そのうち約1割は海外からの来訪者です。そのため、島内の案内表示やパンフレットは多言語に対応しており、日本語、英語、韓国語、中国語（簡体字・繁体字）、ドイツ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語の10ヶ国語で提供されています。

歴史

1893年、当時「相島（おじま）」と呼ばれていたこの島で、御木本幸吉が真珠養殖に成功しました。その後、島の所有権は何度か移転しましたが、1929年に御木本幸吉が買い取りました。1951年には、有限会社御木本真珠ヶ島が設立され、レジャー施設として開島しました。

その後、島の整備や施設の拡充が進められ、1953年には御木本幸吉像が建立されました。1970年には島へのアクセスを容易にするパールブリッジが完成し、1971年には現在の名称である「ミキモト真珠島」に改称されました。

主な施設

真珠博物館：
真珠の養殖技術や歴史、天然真珠と養殖真珠の違いなどを学べる博物館です。1階では養殖真珠の解説、2階では天然真珠の解説が展示されています。また、数々の美しい真珠工芸品が展示されており、そのコレクションは非常に見応えがあります。

主な展示品:

帯留矢車: 1937年のパリ万博に出品された作品。41個の真珠の他、ダイヤモンド、サファイア、エメラルドなどが使用され、ブローチ、髪飾り、指輪など12種類のアクセサリーとして使用できます。
地球儀: 12,541個の真珠、377個のルビー、373個のダイヤモンドを使用した直径33cmの地球儀です。
自由の鐘: 1939年のニューヨーク万博に出品された作品。12,250個の真珠と366個のダイヤモンドが使われています。
御木本五重塔: 1926年のフィラデルフィア万博に出品された五重塔の模型。12,760個の真珠を使用しています。
姫路城: 約19,000個の真珠と447個のダイヤモンド、その他サファイア、エメラルド、ルビーを使って姫路城を1/90サイズで再現したものです。
パールクラウン1世: 872個の真珠と188個のダイヤモンドを使用した王冠。
軍配扇: 1907年の東京勧業博覧会に出品された作品で、805個の真珠を用いて李朝伝来の軍配扇を再現しています。

御木本幸吉記念館：
真珠養殖の創始者である御木本幸吉の生涯を、遺品やパネル展示を通して紹介する記念館です。彼が生まれた鳥羽のうどん屋「阿波幸」も再現されています。

パールプラザ：
レストラン「阿波幸」とパールショップが併設されています。

その他:

御木本幸吉銅像
珠の宮
野鳥の森
* 見晴台


島内には、1900年に小松宮彰仁親王が来島した際に建てられた「養真珠碑」もあります。

アクセス

ミキモト真珠島へは、近鉄鳥羽線・志摩線、JR参宮線の鳥羽駅から徒歩5分です。島へはパールブリッジという橋で渡ることができます。駐車場も完備されています。

住所：三重県鳥羽市鳥羽一丁目7番1号

まとめ

ミキモト真珠島は、真珠の歴史と文化に触れられるだけでなく、美しい景色や海女の実演など、さまざまな魅力にあふれた観光地です。真珠に興味がある方はもちろん、そうでない方も楽しめる場所です。ぜひ一度訪れてみてください。

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