ミルコ・デムーロ

ミルコ・デムーロとは

ミルコ・デムーロ（Mirco Demuro）は1979年1月11日生まれのイタリア出身の騎手で、日本中央競馬会（JRA）に所属しています。デムーロは、2015年にJRAの通年騎手免許を取得し、それ以前は短期免許制度を利用して日本で騎乗していました。彼の妹、パメラ・デムーロは元騎手で、後に調教師に転身。弟、クリスチャン・デムーロもイタリアの騎手で、2011年から日本で短期免許で騎乗しています。デムーロ家は、騎手一家であり、彼の父、ジョヴァンニもまた元騎手です。

来歴

デムーロは1994年にイタリアで騎手免許を取得し、1995年には見習騎手リーディングの栄誉に輝きました。1997年から2000年の間に4年連続でイタリアのリーディングジョッキーとなった彼は、後にジャパンカップを制したファルブラヴのデビュー戦にも騎乗しました。彼が日本に初めて来たのは1999年で、当初からその騎乗センスは非常に高く評価され、関係者からの信頼を受けていました。

2001年2月3日、小倉[[競馬場]]で外国人騎手として初めて1日に5勝を記録。翌日にはミスズシャルダンで小倉大賞典を制し、重賞初勝利を達成します。2003年には、ネオユニヴァースで皐月賞を制し、その後の東京優駿（日本ダービー）でも勝利を収め、外国人騎手として史上初の二冠制覇を達成しました。デムーロは当時の喜びを「自国のダービーに勝った時と同じくらいの感動だった」と振り返っています。

残念ながら、三冠目である菊花賞には騎乗できなかったものの、後にJRAは新しい規定を設け、ミルコは菊花賞に出走する機会を得ました。しかし、結果は3着となり、三冠達成はかなわぬものでした。その後も、彼は数々のレースでの勝利を重ね、2004年にはダイワメジャーで皐月賞を連覇しました。

2008年にはジャパンカップをスクリーンヒーローで制し、2011年にはヴィクトワールピサでドバイワールドカップを勝利し、日本馬として初のタイトルを奪取しました。この時の勝利は、多くの競馬ファンに感動を与えました。さらに、2015年には再度JRAの騎手免許試験を受験し、合格。これにより、外国人として初めて通年免許を手に入れ、早速阪急杯を勝利するなど、活躍が続きます。

エピソード

デムーロは日本の文化にも溶け込んでおり、特に関西弁を使いこなすことでも知られています。また、日本食が好きで、特に納豆を好みとしており、調整ルームにも持ち込むことがあるそうです。

同じくイタリア系の騎手マルコ・モンテリーゾは「彼はテントウムシをラッキーアイテムにしている」と語っており、デムーロの個性的な一面を示しています。また、日本の著名な騎手、松田大作との友好関係もあり、松田がイタリアに長期遠征する際には住居探しを手助けするなど、他の騎手とは一味違う人柄が感じられます。

2022年には豆腐店で取材を受けたり、警察の広報大使を務めるなど、日本に対する深い愛情が伺えます。デムーロの人生やキャリアには、競馬愛に加えて、日本文化への強い親しみがあふれています。

デムーロはこれまで数々の名馬に騎乗し、多くの競馬ファンに愛され続けてきました。彼の成功と人柄は、今後も日本競馬の一つの魅力として輝き続けることでしょう。

もう一度検索