上三田駅

上三田駅（かみみたえき）

上三田駅は、広島県広島市安佐北区白木町大字三田に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）芸備線の駅です。のどかな田園風景の中に佇むこの駅は、地域住民の足として、また、訪れる人々にとってはローカル線の旅情を味わえる場所として親しまれています。

歴史

上三田駅の歴史は、1930年（昭和5年）に芸備鉄道の三田吉永駅（みたよしながえき）として開業したことから始まります。しかし、1941年（昭和16年）には、戦争の影響でガソリンカーが使用できなくなり、一度は廃止という憂き目に遭いました。

その後、地元住民の熱心な働きかけと建設費の負担により、駅は復活を果たします。この復活劇は、地域にとって駅がいかに重要な存在であったかを物語っています。1948年（昭和23年）に上三田駅として再開されました。

興味深いことに、戦前の駅は現在の位置よりも150mほど広島寄りに位置していました。戦後の復活に際し、駅の位置が変更されたのです。

年表

1930年（昭和5年）1月1日：芸備鉄道 三田吉永駅として開業
1937年（昭和12年）7月1日：芸備鉄道国有化に伴い、上三田駅に改称
1941年（昭和16年）8月10日：ガソリンカー使用停止により廃止
1948年（昭和23年）8月10日：上三田駅として復活
1971年（昭和46年）12月20日：業務委託駅から無人駅（簡易委託駅）となる。荷物扱い廃止。
1973年（昭和48年）11月1日：国鉄（→JR）の特定都区市内制度における「広島市内」の駅となる
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道に承継
2018年（平成30年）7月6日：豪雨災害により営業休止
2019年（平成31年）4月4日：三次駅 - 中三田駅間で暫定的に運転再開
2024年（令和6年）11月末：自動券売機を撤去

駅構造

上三田駅は、広島方面に向かって右側に単式1面1線のホームを持つ地上駅です。ホームは駅舎よりも高い位置にあり、階段を上ってアクセスする必要があります。簡素な造りですが、それがまたローカル線の雰囲気を醸し出しています。

ホーム: 単式1面1線
駅舎: 無人駅
その他: 便所なし

広島駅が管理している無人駅で、JRの特定都区市内制度における「広島市内」の駅の一つです。

利用状況

上三田駅の利用状況は、広島市統計書及び広島市勢要覧に基づいたデータから知ることができます。近年は利用者が減少傾向にありますが、地域住民にとっては大切な交通手段であることに変わりありません。

駅周辺

駅周辺には、上三田簡易郵便局や河津川などがあります。自然豊かな環境が広がっており、散策にも適しています。

上三田簡易郵便局
河津川

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）

■芸備線

■快速「みよしライナー」：通過
■普通：志和口駅 - 上三田駅 - 中三田駅

上三田駅は、芸備線の旅において、心安らぐひとときを提供してくれるでしょう。ぜひ一度、足を運んでみてください。

参考資料

各 広島市統計書
各 広島市勢要覧

外部リンク

上三田駅｜駅情報：JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道

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